人事採用のプロが教える。国防人のための「使える」キャリアコラム
自衛隊のみなさま、日々国防の仕事に
従事くださり本当にありがとうございます。
心から感謝いたします。
前回は、いちいち「何のため?」と
訊く人でやり切った人はいません。
これは成長しない人の発想。
「何のため?」はやった後に
初めてわかる場合が多く、体感で
わかることが仕事では特に多い、
という話をしました。
全ての見る・聞く・感じる行為は
見たいものを見て
聞きたいことを聞いています。
たとえば、あなたが上司の指示を
聞いて手帳にメモしている時には
もうあなたの意識の中に存在しています。
人は自分の意識の中にあることしか
聞けません。
だから同じ会議に出ても
1人1人のノートの中身は違ってきます。
「そうだよな」「そう思うな」と
共感できるところだけが自分の意識の中に
入っていくのです。
さらに、自分の中に「問題意識」が
目覚めていないと、何かをパっと聞いても
何も入りません。
そもそも自分の中にないものは
通り過ぎていくだけだからです。
だから前向きなこと、ワクワクすることを
テーマ・課題として想定しておかなければ
なりません。
前向きなことを頭の中で意識していると、
それが自分の中に入ってきます。
例えば大切な家族にプレゼントを贈ると
します。そうすると街を歩いていて妙に
お店の商品が目につくようになります。
頭の中で意識した瞬間に今まで見過ごしていた
文字やかたちや意匠が入ってくるんです。
自分が好きな世界があって
興味があることをやっていると
新聞をめくっていても、
気になるところがポン!と出てきます。
ほとんどの人には見えません。
自分だけがその言葉・フレーズが
目に入るのです。
これが問題意識を持つということです。
問題意識がなければ
面と向かってダイレクトに大きな声で
話しても、そんなこと言ってたっけ
とスルーされます。
問題意識があるというのは言い換えると
自分が答えを探していること、なのです。
(了)
援護を援護するこのコラムはいつか訪れる
定年後のセカンドキャリアに活かせて、
「使える」再就職・キャリアのポイントを
毎回わかりやすく解説します。
毎週月曜日掲載です。
第34回 上司がいなくてもまわる職場をつくろう
第35回 トラブルやアクシデントに感謝しよう
第36回 それは考えなくていいと言える人になろう
第37回 立ち直れる人と立ち直れない人の違いを知ろう
第38回 がんばればできることを増やして伸びる人になろう
第39回 がんばればできることを増やして伸びる人になろう
第40回 うまくいかない時にたった1つのピースを探せる人になろう
第41回 偶然を活かせる人になろう
第42回 単なる二者択一ではなく自分の生き方を見つめ直そう
第43回 職業が何であるかよりもプロであるかを大事にしよう
第44回 プロであれば1分間を大事にしよう
第45回 面倒くさいなぁと感じることは止める人になろう
第46回 努力のやり方がわかっている人になろう
第47回 努力には方向性があることを知ろう
第48回 小さな仕事なんて1つもないことを知ろう
第49回 時間軸10年で人生を見てみよう
第50回 夢よりも、ビジョンを持とう
第51回 何のために?と言うのはやめよう
筆者プロフィール
石塚 毅(いしづか たけし)
1970年新潟県出身。
前職のリクルートでは年間MVP受賞をはじめ表彰多数。人事採用のプロ。
これまで7000社の採用支援、2万人以上の個人向けキャリア相談実績あり。
サイパン島で戦死した陸軍少尉の祖父を持つ。