人事採用のプロが教える。国防人のための「使える」キャリアコラム
自衛隊のみなさま、日々国防の仕事に
従事くださり本当にありがとうございます。
心から感謝いたします。
前回は基準があいまいなものには
実はチャンスが隠されていますよ、
というお話しをしました。
再就職する、ということは経験を何年も
積んでいる人材、ということになります。
人生経験、職業経験が長くなると
きまってあるキーワードが口について出る
ようになります。
それが
「背中を見て学べ」
「上司の背中から学んだものだ」
というものです
これで通用した時代は幸せな時代でした。
言い換えれば時代のスピードが遅かった
時代なのです。
「私の時代は」という表現は、ハッキリと
申し上げますが、時代遅れです。
スピードもテンポもリズムも違いすぎます。
昔は確かに上司や先輩の背中を見て育ちました。
でも、そんな悠長なことをやっていられない
のが今の時代です。
環境やお客様の進化の方がはるかに速い
のです。
人に何かものを教えるときに
背中で教えていたのでは遅いのです。
嫌われても、言うべきところは言う。
叱るべきところは、しっかりきついことを
言わなければいけない。
時にはきついことを言わねばならないのです。
ひょっとしたら、言われた方は泣いてしまうことが
あっても、絶対に言わなければいけないことは
言わないと取り返しがつきません。
安全・コンプラなどなど待ったなし!ですよね。
つまり背中で教えるのんびりした時代では
もうないということです。
再就職は常に現実論で生きるのです。
僕の若い頃は、新入社員の頃は、
20代の頃は、という言い方は
今の時代に合ってません。
不思議なことに現場の管理職・リーダーが
これを言い始めるとなぜか入社3年目の
社員あたりが「僕らの新入社員のときは」
と言い始めるのです。
こんな組織は一気に下り坂です。
時代から取り残されて、時計が止まっている
ような組織になるでしょう。
背中で教えるものだという言葉に
もう惑わされる必要はありません。
あなたはきっと組織の成長を、
まわりのいろんな人の成長を加速させる
キーパーソンになれるはずです。
(了)
援護を援護するこのコラムはいつか訪れる
定年後のセカンドキャリアに活かせて、
「使える」再就職・キャリアのポイントを
毎回わかりやすく解説します。
毎週月曜日掲載です。
-第1回 人生時計を見てみよう-
-第2回 自分の中に青い鳥をみつけよう-
-第3回 家族や職域の人とは違う人と会話をしてみよう-
-第4回 自分の自慢の仕事話してみよう-
-第5回 自分の意外な強みを発見しよう-
-第6回 ものごとを頼みたくなる人になろう-
-第7回 基準があいまいなものにこそチャンスがあると考えよう-
-第9回 基準があいまいなものにこそチャンスがあると考えよう-
筆者プロフィール
石塚 毅(いしづか たけし)
1970年新潟県出身。
前職のリクルートでは年間MVP受賞をはじめ表彰多数。人事採用のプロ。
これまで7000社の採用支援、2万人以上の個人向けキャリア相談実績あり。
サイパン島で戦死した陸軍少尉の祖父を持つ。