会見する岸田首相(首相官邸ホームページから)

 【2022年12月23日(金)1面】 安保3文書の改定を閣議決定した12月16日、岸田文雄首相は記者会見し、「戦後の安全保障政策を大きく転換するもの」として、国民への協力と理解を求めた。

 首相官邸ホームページによると、首相は昨年から強調していた防衛力の抜本的強化に関連し、現状について「率直に申し上げて十分ではない」と述べた。

 その上で、新たな能力として(1)反撃能力の保有(2)宇宙・サイバー・電磁波などの新領域への対応(3)南西地域の防衛体制の強化―3つの具体例を挙げ、弾薬などの充実や十分な整備費の確保、隊員の処遇改善などを含め、今後5年間で43兆円程度の防衛力整備計画を実行することを明らかにした。

 現行計画の約27兆円から約1.6倍に増えることについては、「継戦能力や弾薬、必要な装備などがそろっていなければ具体的な対応はできない。緊急的な整備は必要だ」と説明した。

 首相は歴史の転換期を前にして、昨年末から議論を重ねたことを強調。「国家、国民を守り抜くとの使命を断固として果たしていく」と述べた。


【安保3文書 記事】
(①国家安全保障戦略)安保3文書が閣議決定 「反撃能力」を保有
(②国家防衛戦略)現有装備の稼働率向上、弾薬・燃料の確保など
(③防衛力整備計画)防衛費 5年間で43兆円規模
浜田防衛相「反撃能力行使のタイミングは『武力攻撃に着手した時』」


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