自衛官の大半が若年定年制で50歳代半ば、任期制自衛官の多くが20~30歳代半ばで退職します。定年年齢の引き上げがあっても、世間ではまだまだ働き盛りの年齢です。
防衛日報デジタルでは「募集(隊員募集)と援護(再就職)」を「入口と出口」と称し、地本・部隊の日々の活動を伝えています。防衛日報社としても自衛官の再就職を「援護」していきたいと考え、石塚氏とともに『援護を援護する』というコラム企画を立ちあげました。
この回では、第59回~第83回までをまとめ「2024年下半期総集編」とし、みなさまにお送りいたします。自分に当てはめながら読み進めていけば、何かが見えてくる。それはきっと、未来につながる“何か”です。
第59回 あいさつを交わせる人を1日1人ずつ増やす人になろう
朝会ったときに、「おはようございます」と言える人が何人いますか。道ですれ違ったとき、「こんにちは」と言える人は何人いますか。
向こうからご近所さんがやってきたのに気づかなかったふりをして通り過ぎてしまうことはありませんか。あいさつしてもいいけれど、しなくてもそれほど問題はないという人たちが意外に大勢いるのです。これは近所の人だけではなくて、職場でも同じです。1回したら、もう明日からあいさつすることができるようになっています。それを1日1人ずつ増やしていきます。
今日から全員にそうしなさいと言っても、これは大変です昨日あいさつできた人には、今日はもう簡単にできるはずです。あいさつしなくてもいい人にもあいさつしてみるのです。
エレベーターに乗ってしまうとスレ違ってしまいます。階段を上ると出会いがあります。いつも行くところを階段で上ったことがありますか。ビルの中にある場所へ行く場合、ふつうはエレベーターで上ってしまいます。ある時、エレベーターが「調整中」だったために、階段で上ってみました。すると、高校の同級生とバッタリ出会いました。彼はそこでずっと前から働いていたのです。年がら年中、通っているビルなのにエレベーターに乗っているために、スレ違ってしまっていたのです。
出会いは行ったことのないところに行くことでありません。いつも行っているところでも、エレベーターに乗らずに階段で上ることで出会いがあるのです。
第60回 尊敬する人の考え方をマネする人になろう
尊敬する〇〇さんだったらこんなときはどうするだろう?と考えてみてください。あなたには尊敬できる人や刺激になる人、すごいな、と思える人がいますか。
そういう人がいたら迷ったときにこんなとき〇〇さんだったらどうするかな?と考えてみます。
尊敬する人のマネではなく、考え方をマネる、のです。喩えれば尊敬する人のAIを借りることで、迷いのぐるぐるから抜け出せるのです。
その人の思考回路をとことん好きになって分析します。好きになったら思考回路にまで感情移入してしまうものです。その人のしゃべっていることや書いていることをみんな知りたくなって、その人よりその人らしくなっているはずです。
尊敬できる人がもしいまいなかったら、ぜひ探してみてください。
第61回 良いことがあった人によかったね!と言える人になろう
良いことがあった人には、素直に「よかったね!」と喜んであげてますか。
最近あなたの大切な友人から「こんな嬉しいことがあったんだよ」と連絡が来たときに、あなたはどうしたかを思い出してみてください。「今日こんないいことがあった」と話が出たときに、「よかったね!」と言ってあげられましたか。
ご家族から「今日こんないいことがあったのよ」と言われたときに、「あまり調子に乗るなよ」と返してしまって話の腰を折ってしまいませんでしたか。
「よかったね!」という言葉がパっと言えることは大事です。そこで何よりも必要なのは、一緒に喜んであげることなのです。特に親しい人であればあるほど嬉しいことがあるとその人に話したくなります。人に話すことでますますその喜びが大きくなるし、「よかったね!」とその人も喜んでくれたらもっと嬉しくなります。
嬉しい気持ちを共有できるといい流れが来やすくなります。
第62回 小さなことでも自分で決める、選択する人になろう
あなたは何かを選ぶ時に判断が速いですか?「さて。私はどちらでもいいんだけど。」とよく言ってませんか。優柔不断な人は、多数意見に合わせがちだから、自分で選んでいるつもりでも、実は選んでいないということが多いのです。
再就職を決める決めない、というような大きい選択ならまだしも、ファミレスでホットコーヒーにするかカフェラテにするかといった、小さなことさえ決められない人もいます。コーヒーか、カフェラテか、すら選べない人は人生で何も選べません。
実は日頃の小さな選択をしていくことで、やがて人生を左右するような大きな決断もできるようになるのです。自分で選べない人は「何でもいいです」とつい口に出てしまう。メニューも最初から読まないしみんなと一緒でいい、ということになってしまいがちです。
たしかに世の中にはどっちでもいいことがいっぱいあります。でも、どっちかにこだわって選んでいくことが自分の人生なのです。何でもいいと言わずに自分で選ぶ。上司だから部下だから、には関係なく自分で選択した回数があなたをつくるのです。
第63回 余計なものは捨てられる人になろう
あなたは海外旅行に行く直前にパスポートが見つからなくて焦ったことはありませんか。出張の日の朝、なぜか大事な資料が見当たらなくなってしまって泣きそうになったことはありませんか。いまさらパスポートの再交付の手続きをしていたのでは間に合わない、いまから資料を全部作り直すことなんてとうてい不可能だ。「どうしよう。。。」と真っ青になってしまいます。見つからないものを探すコツはいったん探すことをやめて、後片付けを始めることです。見つからないものは捨ててもいいものの中に混じってしまっているので、紛れて見つからないのです。見つからないものを見つけるには、余計なものを捨てることです。
天は時々、わざと大事なものを隠して私たちを困らせます。そうやって、「余計なものは捨てなさいよ」ということを教えてくれるのです。大事なものが見つからなかったら捨ててもいいものを捨てるチャンスなのです。大事なものが見つからなかったら、余計なものを捨てる。これはモノに限りません。一度、自分の身の周りをよーく見直してみましょう。
・サブスク
・資料のストック
・ただ会費が引き落とされるだけのフィットネスや習い事
などなど、捨ててもいいものを捨てるチャンスは実は身近にあります。捨ててもいいものに紛れていた大事なものがきっと見つかるに違いありません。
第64回 欲しいものは注文して手に入れる人になろう
自分が本当に欲しいものは簡単には手に入りません。欲しいものが見つからない、という人がいます。よく聞いてみるとたいして探していないのです。こういう人は、その欲しいものが、本当はそれほど好きじゃないのです。そういう人はそれを手に入れる資格を与えられません。
欲しいものはなくて当たり前なのです。ないものは注文して手に入れるものなんです。
これからの時代は目の前にはまったく物が並んでいない時代になります。その代わりそれがどこにあるのか調べようと思えばいくらでも調べることができる時代です。そこで差がつくのは、注文して手に入れようという姿勢です。目の前にないからといって諦めてしまう人には永遠に手に入りません。
目の前になければもういらないなら、それは本当に欲しいものではないということなのです。
第65回 2時間集中できる能力を持っている人になろう
人が説明しているときに隣の人とお喋りをする人はいざという時に自分で話せない人です。
子供の時に一番身につけなければいけないものは集中力です。言い換えれば集中力以外はもう何も身につけないでいい、というくらいです。子供が全てのことを忘れて何かをじーっと見つめている力。そこから想像力も、コミュニケーション力も育まれていきます。ところが大人になると集中できない人がいます。生まれたときはみんな同じ集中力を持っているのにそれがやがて集中できる人とできない人に大きく分かれていくのです。
集中力のない人は誰かが話をしている時に黙って聞くことができません。集中できない人はまっしぐらにつまらない人間になります。人と話をしないスマホも見ない2時間集中できる能力を持たないといけないのです。
第66回 実行する前から予防線を用意しない人になろう
なにかを選択するということは失敗する、ハズれるリスクを背負うことです。私はみんなと一緒でいい、ということにしていれば、たとえ失敗しても、自分で決めて失敗したではないからしかたがない、と自分を慰めることができます。みんなが失敗した、ハズレを引いたのだから仕方がないというに言い訳もできます。
思うようにいかなかったときのために、先回りして自分を慰めるための予防線ばかり張ってしまっていませんか。予防線を張ることが得意になってしまうと予防線を張ることが人生の目的になってしまいます。
言い訳ばかりを考えていたのではあなたが納得できる自分だけの人生を送ることができないのです。
第67回 断られたら自分の熱意が試されていると考える人になろう
仕事でも人生でも、恋愛でも、「断られる」ことはあります。どんなに意志の強い人だってやっぱり嫌な気持ちになります。実は断られることをできるだけ経験した方がいいのです。スマホアプリやAIが活用されているいまは断られる経験がだんだんなくなってきています。どれくらいうまくいきそうかという予測がかんたんについてしまうからです。
たとえ断られたとしても、あなたにチャンスがない、というわけではありません。天はあなたの熱意だめしをしているのです。断られるたびに決心は固くなっていくのです。天はあなたの決意を固めるために断っているのです。だから断られたら、「いま自分の熱意を試されている」と考えればいいのです。
第68回 イヤな人を自分の鏡にできる人になろう
職場でもプライベートでもイヤな人っているものです。自分のペースで自分の好きなことだけ話してくる人、自分の価値観以外は絶対に認めない人、ワガママで頑固な人、マウント取ってくる人などです。
天はイヤな人に化けて、「あなたも同じことをしているのでは?」と教えてくれます。たとえば、仕事でイヤなお客さんにぶつかることがありますよね。どうしてこの人はこんなに思いやりがない人なのだろう、と落ち込んでしまいます。イヤな人に出会ったら「自分もひょっとしたらその人と同じことをしていないだろうか?」と振り返ってみるといいのです。イヤな人は天の召使いが化けている、と考えるのです。
あなたもときどき別の場面でこんなふうになっているよ。イヤじゃないか?と教えてくれているのです。だからイヤな人に出会ったら感謝するのです。イヤな人を自分の鏡にするのです。
第69回 失敗しても納得できる人生を送れる人になろう
納得ができる人生というのは成功ばかりの人生では決してありません。自分はこっちの道を選択して思いっきり失敗した。ダメだった。でも楽しかったなぁ、というのは納得ができる人生です。失敗することは誰でも避けたいし、したくない。日本人は特に「周りの人からはどう映っているのだろう。どう思われているのだろう。」と考える傾向が強いのです。しかし、成功したから納得できる。失敗したから納得できない、では実はありません。自分がそれを選んで、間違ったとしても選んだ甲斐があった、というのが納得ができる人生です。
失敗を避けた成功だけでは納得できないことがあります。人は誤魔化せても、自分の気持ちには嘘はつけません。実は逃げた。中途半端なことをした。言い訳をした。こうやって体裁を繕った成功は自分が納得ができない、のです。言い換えると成功には、納得ができない成功もある、のです。一方で納得ができる失敗もあります。逃げなかった!やり切った!言い訳しなかった!そう自分が言い切れる時です。
最初から勝ちがわかっているギャンブルほどおもしろくないものはありません。リスクヘッジをかけて失敗をせず、小さな成功を得ることよりも、自分が納得できることを選ぶ人生を送りたいですよね。
第70回 昔からよく知っている他人にあいさつできる人になろう
いままで一度もあいさつをしたことがないのに、いきなりしたら変に思われないかな、と心配になる人がいます。あいさつは不思議なもので、してみたら平気なもの、なのです。1回目だけがすごーく恥ずかしい。あいさつをしたことがない人と出会うと少しストレスがたまります。最初に1回でもあいさつをしておけば何とかなったのになぁと思うものです。
あなたのまわりに昔からよく知っている他人はいませんか。その人にあいさつをしてみましょう。今まであいさつを一度もしたことない人があいさつを%%してきたとしても、何だろう?急に。なんて思わないはずです。
あいさつをされた瞬間、妙にうれしくなったことはありませんか。多分あなたは向こうからあいさつをしてもらえて、こちらもそのタイミングであいさつができて助かったと思うはずです。あいさつをし損ねている人にあいさつをしてみましょう。昔からよく知っている他人にあいさつをすれば、ストレスがなくなります。**
第71回 謝られる達人になってチャンスをたくさんつくろう
じつは人に謝るよりも人から謝られる方が難しいのです。この機会に「正しい謝られ方」を覚えましょう。
相手の人が一生懸命にあなたに対して謝っているのにイライラして「もういいわかった!」と相手の話を遮ってしまうことはありませんか。ある場面でクレームを言った時に、相手の人は一生懸命になって謝っているのに、相手の話を最後まで聞いていない、ということはありませんか。相手の人が一生懸命になって謝っている最中には、絶対に途中で「もうわかった」と言わないようにしましょう。この人は一生懸命になって謝ってくれているんだから最後までちゃんと話を聞く。それが正しい謝られ方です。謝っている相手の話を最後まで聞いてあげる、ことが謝られる達人です。
ピンチはチャンス、といいますがクレームやトラブルの対応が丁寧で誠実でかえって評価が良くなった、という経験があるはずです。実はこのチャンスは謝っている相手の話を最後まで聞いてあげたことが伏線になっているのです。謝られる達人になるとチャンスがたくさん生まれるのです。
第72回 自分ができないことを先天的な要素で言い訳しない人になろう
イケメンだ、美人だ家がお金持ちだ運動神経がいい頭がいい背が高いなどなど、人の先天的な要素ってたくさんありますよね。
自分ができない、うまくいっていないことを先天的な要素の責任にしている人は努力を怠っている人です。あなたがそれをできないのはどうしてですか。できない理由を考えるとき後天的な努力を理由にするのではなくて、必ず先天的な理由にしようとしていませんか。納得できる人生を送っている人はほとんど後天的な努力からです。先天的な要素で幸せになっている人は案外いなかったりします。先天的な理由というのは、人生において実はあまり意味を持ちません。
女性にモテないのは自分がイケメンでないからだと言っている男性はモテなくて当たり前です。なぜならば自分の内面的なもの、自分で変えられるものをもっと磨こうとする努力を全くしていないからです。生まれついてのメリットなんて人生で実は大して役に立たないものです。
第73回 軽いフットワークでスピード感のある人になろう
いまの時代にもっとも求められるのはスピードです。チャンスはスピードなのです。そのスピードをつかめる人とつかめない人がいます。遅れる人は足が遅いのではなくて、精神的にグズグズしていて、スタートが遅いのです。
夢を実現できる人はスピード感のある人です。行動力のない人はそろそろ始めますかと重い腰を上げますが、行動力のある人は気がついたらすでに一歩を踏み出しています。例えば1時間後に誰かに会う、その人に対して何か伝えたいことがいま、思いついた時、「会ったときにでも話せばいいや。どうせ1時間後に会うんだから。」では遅いのです。1時間後に会ったときに話してもいいのですけれど、すぐに連絡できる人は1時間早く未来の時間の話をしています。たとえ1時間後に会う人でも連絡を入れましょう。フットワークはその大きさよりも軽さが勝負。その軽いフットワークがスピードとなりチャンスをつかむのです。
第74回 思い込みを時には捨てて自分で実際にやってみよう
どんな男性でも、自分がハイヒールを履いて歩いてみれば女性に優しくなれます。男性の方は一度、ご家族や彼女のハイヒールを履いて歩いてみましょう。足のサイズがかなり違うので、実際に歩けるのはほんの数歩かもしれませんが。でも実際にハイヒールを履いてみると、いかに歩きにくくて、疲れやすいかということが体感できるはずです。そして、女性と歩くときに気を遣ってあげることができるようになります。
ハイヒールを履いてみるまでいかなくても、普通はしないけれども、女性の習慣だから、と最初から無視してしまうのではなく、男性がしないこと、を想像したりできれば試してみたりしてみましょう。少しでも体感することで女性への思いやりも生まれます。
これは女性も同じです。男性がすること、と思い込んでいることにチャレンジしてみましょう。そうすることできっとより男性の魅力に気がつくはずです。異性がすることを時には自分でやってみることで新たな視点を持てるのです。
第75回 イライラしている時にイライラを人にぶつけない人になろう
怒りはだれかにぶつけることでは晴れません。怒っているときに取った行動で良い結果になったためしはないのです。通常は嫌なことがあると怒りをそのまま誰かにぶつけて話そうとしてしまいます。怒りをババ抜きのババみたいにだれかに渡して楽になろうとしてしまうのです。ところが怒りはだれかにぶつけるという方法では晴れないのです。
あなたが今まで腹が立ったことを思い出してください。その時あなたは一体どういうことをしましたか。腹が立ったときに取っている行動がいい結果になったためしはありません。怒りはだれかにぶつけることでは晴れません。怒っているときに取った行動で良い結果になったためしはないのです。
腹立たしさをだれかにぶつけることによって気持ちが晴れるどころかますます落ち込んでいくことになります。イライラしているときにはイライラを人にぶつけてはいけないのです。ではどうやればこの怒り、イライラを鎮めることができるのか。それは次回にお伝えしますね。
しなくてもいい喧嘩をついしてしまう。売り言葉に買い言葉になってしまう。腹立たしさをだれかにぶつけることによって気持ちが晴れるどころかますます落ち込んでいくことになります。イライラしているときにはイライラを人にぶつけてはいけないのです。ではどうやればこの怒り、イライラを鎮めることができるのか。それは次回にお伝えしますね。
第76回 イライラした気持ちをちょっとしたことで変換できる人になろう
さて、イライラや嫌なことを他人に八つ当たりせずに済むには。怒りはどうすれば鎮めることができると思いますか?これは人生の先輩に教えていただいたやり方です。仕事でイヤなことがあったそんな時は次のお客様や訪問先に「おみやげ」を買って持っていきなさい、というのです。
最初に伺ったときは「マジかよ⁉」というのが正直なところでした。でも、思い切ってこれを実行してみることにしたのです。すると、こんなささいなことですが不思議と気持ちが晴れるのです。
嫌なことがあった時は逆に誰かにいいことをするといいのです。どんな小さなことでもいいのです。いや、できるだけ小さい方がいいそうです。大きい良いことをしようとするとそれがまたストレスになるから、と。
嫌なことを嫌なままぶつけるのではずーっと癒されません。嫌なことをいいことに変えて手渡していくことであなた自身が癒されるのです。嫌なことがあった時ほど、いいことをするのです。ささいな行動で自分の怒りやいらだちを良いことに変換してしまうのです。
第77回 気持ちの良い失敗ができる人になろう
最近何か大きな失敗をして恥をかきましたか?どうせ失敗するなら、気持ちいいくらいの失敗をしましょう。かつてはプロ野球選手の失敗を集めた「珍プレー好プレー集」という番組がありました。好プレーの時間は少なくてそのほとんどは真剣にプレーをしているプロ野球選手のNG特集です。失敗ばかりを集めているはずなのになぜかこれを見ていると楽しい気持ちになるのです。おかしくなってしまうものなのです。だから自分で今月の「珍プレー好プレー集」を作って、あなた自身の失敗を表彰しましょう。NG特集を作ることで、落ち込まないで失敗を笑い飛ばすことができるようになります。珍プレー大賞を作ることで、同じ失敗を繰り返さないようになります。
何か失敗をしたらこれで今月の「珍プレー集」の有力候補ができた、と喜びましょう。そうすれば失敗を恐れないでどんどんチャレンジできるようになります。もちろん、プロ野球選手のように真剣にやるのです。真剣に仕事と向き合っていればいや、真剣に仕事と向き合っているからこそ、失敗するのです。気持ちいいくらいの失敗をして「珍プレー集」で笑いに変えてしまうのです。
第78回 電話を切る時に気を遣える人になろう
全員がスマホを持つようになりメッセージアプリなどでのやりとりが当たり前になると電話を取ったり、かけたりすることも昔に比べたら少なくなりました。それでも、電話でのやりとりはゼロにはなりません。
電話って切る時に本音が出るツールです。電話をかける時は誰でもていねいです。ところが電話を切る時にその人の本音が出ます。つながった時にていねいな人も切る時に思いやりのない人が多いのです。電話だけではなくコミュニケーションは出会った時よりも、別れる時に差が出ます。別れる時にその人の本音や思いやりがすべて出ます。なぜなら切る時はもう気持ちが緩んでいるからです。相手の印象は別れる時で決まります。出会った時は一生懸命です。電話をかけた時は緊張しているのです。ところが、出会い方よりも、別れ方の方が相手の印象に残るしあなたの素顔が出ます。
電話相手がまだ話している最中に切る、なんてもちろん論外です。電話を切る時は一番気を遣わなくてはならないのです。
第79回 めんどうくさくてつまらない手仕事を1つはやっている人になろう
手仕事をしなくなった人は老化します。歴史的にも手仕事がなくなった文明は滅びています。あなたはいま手仕事を何かやっていますか。子供のときは手を動かすことが多いのです。手を動かすことで、人間の知恵は伸びていきます。でも手仕事はめんどうくさいのです。できればだれかに代わってもらいたい、と思ったりします。スマホアプリで済ませる事ができる便利なツールはたくさんあります。代行してくれる人やサービスもたくさんあります。親と一緒に住んでいれば、親がやってくれます。手仕事から逃げようと思えばいくらでも逃げるとができます。でも手仕事をやめた途端に人間の頭は老化していきます。
地味でめんどうくさくてだれもほめてくれないようなつまらない手仕事を1つだけでも残しておいて自分でやってみましょう。もしもいま何もしていなかったら、できるだけめんどうくさい、地味な手仕事を探しましょう。
第80回 人生をヒッチハイクのように生きる人になろう
人生はヒッチハイクのようなものです。どこまで行けるかはわからないけれどとりあえず行けるところまで行ってやろう、という感じです。
でも「果たして自分には好きなことをする才能があるのだろうか?」「自分の才能でどこまでいけるか見極めてからでないとスタートできない」こういう人は永遠にスタートできません。夢を実現するのはスタートした人です。行けるかどうかわからないけど、行けるところまで行こうかと始められる人は、夢を実現する人です。
行けるところまでいこうという考え方がどうしてもできない人がいます。だから人生はヒッチハイクのようなもの、と考えるのです。すごいことを始めようと思うと始められません。ポケットに入っているお金で行けるところまで行く、という感覚を持てる人は夢を実現していくことができる人です。行ってみたら案外何とかなるものなのです。どこまでいけるか、行く前から考えてはいけないのです。
第81回 キャリアを極める人になろう
よく「キャリアは積む」と言う人がいますが、キャリアは積むものではありません。キャリアは「極める」ものです。 なんでもやってみる、というのはキャリアを積んでいるだけです。これが評価されるのは20代でせいぜい35歳まで、でしょう。キャリアはいくら積んでも成功には結びつきません。自分の強みをさらに強くすることこそキャリアを極めるということです。
ですから自分の弱点を補うために転職、再就職するのではうまくいきません。自分の強いところをさらに強くするために 転職、再就職するのです。自分の強いところをさらに強くすることがあなたのキャリアになるのです。
第82回 仕事のやり方をレベルアップできる人になろう
社会人も10年過ぎると「これまでどういう仕事のやり方をしてきたか」が短時間でわかるようになります。「キャリア」というと「こういう仕事をしてきました」と答えがちですが「どういう仕事のやり方をしてきたか」が実は一番見られています。
例えばたった5行のメールを読むだけで、報告を聴くだけで、企画書・提案書を見るだけで「この人がこれまでどういう仕事のやり方をしてきたか」がよくわかります。
大切なのは「仕事」ではなく「仕事のやり方」なのです「どういう仕事をしたか」ばかりに目を向けていると「どういう仕事のやり方をしてきたか」という反省ができなくなってしまいます。
「仕事のやり方」をレベルアップせずに「仕事」だけをレベルアップしたとしてもキャリアをレベルアップしたことにはなりません。「どういう仕事のやり方をしてきたか」は「どういう仕事をしてきたか」よりはるかに気づきにくいのです。仕事のやり方を振り返る習慣を持っていないと、あっという間に仕事がいいかげんになっていきます。そしてそのことに本人が気づかない。気づいているのは周囲の人たちです。でも、教えてなんかくれません。
自分で気づけるとしたら「自分の仕事を誰もほめてくれないがいいんだろうか」と少し不安になるときでしょう。うまくいっているときよりもなかなかうまくいかないときにこそその人がどういう仕事のやり方をしているかがわかるのです。
第83回 素質をできない言い訳にしない人になろう
生まれついての素質なんて人生では役に立ちません。先天的な素質のせいにしている人は、努力を怠っている人です。
あなたが「目の前の課題」をクリアできないのはどうしてですか。その理由を考える時に後天的な努力を理由にするのではなくて、先天的な素質を理由にしていませんか。納得できる人生を送っている人はほとんどが後天的な努力家です。素質だけで幸せになっている人は1人もいません。先天的な素質というのは、人生においては実はあまり意味を持ちません。例えるなら、モテないのは自分がイケメンではないから、と言っている男子がモテなくて当たり前、のようなもの。
自分の内面的なものを磨こうとする努力をまったくしていないからモテないのです。なんでもうまくいかない時に先天的な素質を言い訳にすることをやめなければ人生では何も得られないのです。
「援護を援護する」お読みになってくださった方へ
自衛隊のみなさま、日々国防の仕事に従事くださり本当にありがとうございます。
心から感謝いたします。
言葉には魔法の力があります。そして僕はいつも言葉の魔法使いになりたい、と強く思ってこのコラムを書いています。
言葉には人を変える力を持っています。すぐに効果を発揮することもあります。しばらく経ってから急に効いてくることもあります。
1回目は効果がなかったように見えても、2回目にもう一度読むと、1回目には気づかなかった意味に気づけることもあります。
1回目は表面上だけをとらえていたのかもしれません。だから2回目は多くの意味まで読む余裕ができます。それは読む自分がいろいろな経験をしたから自分の経験と重ねて感じることができるようになったからです。
2つ3つと言葉が積み重なって、はじめて意味に気づくこともあります。1つの言葉の意味に気づくと、次から次へと気づきが生まれてきます。
言葉は魔法のランプの中の魔人のようなものです。言葉の意味を引き出して取り出してあげないと魔法の力を発揮できないのです。
言葉はあなたとの出会いを待っています。このコラムはあなたへのメッセージです。受け取ってもらうことでその言葉は輝き、魔法の力があらわれるに違いありません。
今年も1年間ありがとうございました。来年もみなさまにとって良い1年になりますように。
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