3連休前日の2023年7月14日(金)、福岡市でブルーインパルスの展示飛行が行われた。これは、世界水泳選手権2023福岡大会の開会日に行われたものだ。福岡市にブルーインパルスが登場するのは2016年6月26日の第99回ライオンズクラブ国際大会以来の7年ぶりとなる。
今回の展示会場となった福岡市街地は福岡空港/空自春日基地が近接している地形だ。そのため、ブルーインパルスの展示飛行を実施する約10分間は福岡空港の離着陸が中断された。福岡空港・民間航空各社等の協力により今回の展示飛行は実現している。
祝賀飛行はデルタ・ローパスで開始。内湾を挟んだ対岸に位置する西戸崎地区からスモークオンし、展示基準点のマリンメッセ福岡上空を通過、大博通りに沿ってJR博多駅までまっすぐ飛行した。当日、地上では800年近い歴史を誇る博多祇園山笠が行われており、ロングスモークが伝統行事に華を添えた形になった。その後、デルタ編隊は隊形を維持したまま右旋回し、住宅街から福岡市動植物園地区上空をスモークオンのまま飛行した。
スモークオフしたブルーインパルスは反転しながらリーダーズ・ベネフィット隊形に移行。福岡市ヨットハーバー地区で再度スモークオンして正面から進入。海岸線に沿ってパレードパスを実施した。そのまま展示基準点のマリンメッセ福岡地区までまっすぐスモーク飛行したため、通常より大きな8の字パターンでのフライトを披露した形になった。
事前の行事主催者発表では全3課目が予告されており、最後はサクラで締めくくることになっていた。だが、当日はあいにくの曇天だったため、ブルーインパルスは5機デルタとソロに分離。3課目目にソロ5番機が720°ターンを披露、ラストの4課目目はレベル・オープナーで約10分のショーを終えた。
この日のナレーターは飛行管理員の鈴木智也3空曹が担当。パイロット以外の展示飛行ナレーションを聞けるのは、T-4ブルーインパルスになってからはレアケースである。
《世界水泳選手権2023福岡大会・編隊連携機動飛行実施課目》
①デルタ・ローパス
②リーダーズ・ベネフィット・ローパス
③720°ターン
④レベル・オープナー
《世界水泳選手権2023福岡大会・展示飛行搭乗メンバー》
1番機 川島良介3空佐(飛行班長)、後席・藤井正和3空佐
2番機 東島公佑1空尉
3番機 藏元文弥1空尉
4番機 手島孝1空尉
5番機 江口健3空佐、後席・佐藤裕介1空尉
6番機 加藤拓也1空尉
《世界水泳選手権2023福岡大会・来場地上メンバー》
地上統制官 林幸一郎3空佐(総括班長)
ナレーター 鈴木智也3空曹(飛行管理員)
サポート 西脇悠紀3空曹(整備員)、津山稜2空曹(整備員)