複数の移動体の最短経路や行動計画を算出して最適化
【xOpt(クロスオプト)】
xOptは、工場などにおける複数のエージェント(AGV=無人搬送車)の経路制御や、複数のタスクの全体最適化が可能なアルゴリズムモジュール。
旧来よく使用されている経路生成アルゴリズムは、エージェントが1台のみで時系列を考慮していなかったため、他のエージェントを意識した経路計画を計算することが難しく、エージェント同士が衝突して進まなくなってしまうなどの事故(デッドロック)が発生していた。
しかし、xOptを用いると、複数台のエージェントの最短経路・行動計画を算出し、最適なタスク割り当てが可能となる。
エージェント同士が近づきすぎる場合は、一部のエージェントを減速・停車させたり、迂回ルートを通らせることで衝突を避けられる。
「傾斜」や「旋回の角度」などの姿勢情報、そのほか「一時停止」などの特殊なアクションも計算可能だ。

旧来のアルゴリズムとxOptの比較イメージ ※マテハンとは、製造に用いる材料、部品などの物品の搬送、取付け、仕分けなどの作業を行う機器のこと

xOptを用いたシミュレーション結果。旧来のアルゴリズム(左)ではエージェント(AGV=無人搬送車)のデットロック(停止)が発生しているが、xOpt(右)ではエージェントが近すぎると停止や減速を行い、各々がスムーズに移動できている

旧来のアルゴリズム(左)ではエージェント同士のバッティング(衝突)が発生しているが、xOpt(右)ではエージェント全体の稼働状況を鑑みて、ほかのエージェントが通過している際は迂回ルートを選択したり、車速を落として前方車両に追従することでタスクを遂行する。
iPXチャンネル「最適経路生成アルゴリズム『xOpt』の紹介」より
www.youtube.com工場や物流倉庫などの構内を再現したシミュレーション
【Transit Optimal Platform(トランジット オプティマル プラットフォーム=TOP)】
TOPは既設工場や新設工場等におけるAGVの最適なルートや台数を検証するためのシミュレーター。ゲーム開発でよく使用されるリアルタイム3D環境「Unreal Engine(アンリアル エンジン)」をベースに開発し、様々な環境の表現に特化しているため、工場内や倉庫内だけでなく、空港や病院、港など多様な環境やオブジェクトを表現することができる。
工場や物流倉庫などお客様の構内を再現するとともに、AGVの走行ルートや台数を変更した際の生産におよぼす影響を事前にシミュレーションすることが可能。複数の移動体がある場合、それぞれどこをセンシングしているのか三次元的に見ることができる。
立案した計画を実際に現場で動かしてみたらうまくいかないというケースはよくあるが、ハードを製作してソフトウェアを導入し、現場を用意したにもかかわらず「うまくいかない」では間に合わない。現場の代わりに物理計算が可能な環境で検証するのがTOPだ。

AVGのルート、行動(待機や積載など)、スペック(速度や積載量など)、工場内のレイアウト設計(棚などのオブジェクト、AVGやマテハンの配置)など各種条件を設定可能

各種条件を設定するとシミュレーションが行われ、AGVの最適なルートや台数などを検証することができる
iPXチャンネル「構内物流 AGV最適化シミュレータ Transit Optimal Platform の紹介 - iPX Product -」より
www.youtube.comシミュレーションの実行結果だけをレポートしてくれるサービス
【Simulation Results Report】
対象工場におけるAVGの台数最適化を行うため、xOptやTOPなどのライセンス製品を一から導入するには時間やコストがかかる。さらに、導入後の運用についても操作マニュアルを作成したり、社員に操作方法を教育する手間も必要だ。
そのため、お客様によっては計算結果だけほしいという方もいる。
「Simulation Results Report」は、「工場にどういったスペックのAGVやAMR(自律走行搬送ロボット)を、何台導入すれば問題が解決するか」、「工場の最適なレイアウトを知りたい」といったお客様の課題やご要望に対し、iPX社がお客様の現場レイアウトや各パラメーターなどの諸条件を基に、シミュレーションを行い、実行結果をレポートとして納品してくれる。

計算結果を表やグラフで一覧表示。上記は、エージェントの状態を①稼働(仕事をしている状態)②待機(待機所にあり動いていない状態)③滞留(稼働状態だが渋滞などの要因により動いていない状態)の3種類に分けて割合を表示した、レポート内容の一例

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