人事採用のプロが教える。国防人のための「使える」キャリアコラム

自衛隊のみなさま、日々国防の仕事に
従事くださり本当にありがとうございます。
心から感謝いたします。

前回は、メンタルが弱い人ほど
いろんな人の意見を訊いてしまう。
それは考えなくていい、と
ネガティブな発想を掃除してくれる
人が一番必要なんです、
という話をしました。

私は仕事柄、人から相談を受ける
ことが多いです。
何とか解決してあげたいと思っています。
立ち直れない人の相談は、相談のフリを
した言い訳が多いです。
相談は具体的ですが、言い訳は抽象的です。
「生理的にイヤなんです」
「とにかくやる気がしないのです」
というのは抽象的です。こういうものは
相談しても始まりません。
立ち直れない人はどうしたい、が
ハッキリしていません。
どうしたいかはっきりしていないから
抽象的になります。

一方、立ち直れる人は
相談が行動につながります。
行動とはイコール解決策です。
立ち直れない人は
解決策を求めていません。
ただ聞いてもらえるだけでいいんです。
これは相談とは言いません。
ただの言い訳です。

ふだんものごとを考えるときは
自分が自分に相談しています。
そのときにただただ言い訳を
言うだけでは
何かを考えているつもりでも
何も前に進みません。
言い訳と相談の違いはこれです。

言い訳を言っている人の相談乗っても、
その人はその後、動きません。
具体的な解決策を教えても
次に会ったとき、
どうだった?
と聞いたら何もしていない
というのです。
本人がそれを求めていない、
ということなのです。

立ち直れる人は聞いたら即動きます。
立ち直れない人は、
ただ話を聞いてほしいだけです。
次の日別の人のところにまた聞きに
言ってしまいます。
これを繰り返しているようです。
誰が相手でも同じです。
ただ聞いてくれる人であればいいのです。
AさんBさん、Cさん、Dさん・・・
どんどん回っていきます。
これが立ち直れない人の考え方です。

(了)

援護を援護するこのコラムはいつか訪れる
定年後のセカンドキャリアに活かせて、
「使える」再就職・キャリアのポイントを
毎回わかりやすく解説します。

毎週月曜日掲載です。

第34回  上司がいなくてもまわる職場をつくろう
第35回  トラブルやアクシデントに感謝しよう
第36回  それは考えなくていいと言える人になろう

筆者プロフィール

石塚 毅(いしづか たけし)

1970年新潟県出身。

前職のリクルートでは年間MVP受賞をはじめ表彰多数。人事採用のプロ。
これまで7000社の採用支援、2万人以上の個人向けキャリア相談実績あり。
サイパン島で戦死した陸軍少尉の祖父を持つ。


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