【激戦の地・硫黄島㊦】色褪せることのない戦火の爪痕 島に眠る遺骨もいまだに
戦後79年を経ても忘れることができない硫黄島での激戦。島内には旧日本軍の地下壕(ごう)や朽ち果てた機関銃など戦争の爪痕を目撃することができた。取材当日は気温33度、湿度90%を超える厳しい天候。戦時中も同様の環境であると想像するだけで、当時の過酷な状況は想像を絶する。今もなお島には旧日本兵の遺骨が眠っており、戦火の記憶は色褪(あ)せることはない。
地下壕でゲリラ戦
戦時中、栗林忠道中将率いる日本軍守備隊は海岸線で敵を迎え撃つ「水際作戦」ではなく、内陸部に広大な地下壕を築き、「ゲリラ戦」に転じた。米軍は、5日で落とすと豪語していた硫黄島攻略に40日近くかかり、多数の死傷者を出す結果となった...