自民党の小野寺五典安全保障調査会長は11月30日の同党の国防部会などの合同会合で、米軍輸送機CV22オスプレイが29日に鹿児島・屋久島沖に墜落した事故に触れ、「安全性が確認されるまでは飛行しないように政府には米側に強く申し入れてもらいたい」と訴えた。

 小野寺氏は「目撃者の状況などを見ると機体の不備も予想される」と述べた。また、自衛隊のオスプレイについては、「現在は佐賀基地に配備するために準備を進めている。米軍の運用する航空機の中でも事故率の非常に低い安全な航空機ということを確認して自衛隊が導入することを決めた」と説明した。

 防衛省は今後、米軍側に安全性が確認されるまでオスプレイの飛行停止を求める方針。

MVよりも事故率が高いCV 
 日本国内に配備されている米軍のオスプレイは海兵隊仕様の「MV22」と空軍仕様の「CV22」、海軍仕様の「CMV22」の3種類がある。今回の会合では防衛省が米軍のデータを元に事故率を説明。米空軍のCV22オスプレイの重大事故率(10万飛行時間当たりの事故件数)は2021年9月末現在6・00。一方、基本構造が変わらない米海兵隊のMV22は22年9月末現在2・27。

 同省の説明によると、「空軍のCVは導入が遅かった。その分、飛行時間がMVと比べて少なく事故率が高い。訓練飛行を続けることによって、事故率は下がる」という。

艦艇も投入し捜索活動
 鹿児島・屋久島沖の事故現場海域では、海上保安庁の巡視船艇や航空機などが捜索を続けている。自衛隊からは航空機やヘリコプーに加え、海上自衛隊の横須賀、呉、佐世保の各基地から艦艇7隻を投入し、捜索活動に注力している。


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