防衛装備品の輸出ルール「防衛装備移転三原則」の運用指針の改訂を検討している自民、公明の両党のワーキングチーム(WT)は11月15日の会合で、他国企業の許可を得て日本国内で製造した「ライセンス生産品」の完成品の輸出解禁について容認する方向で調整に入った。今後はライセンス元国から第三国への輸出に関する適正管理をどのようにするかが焦点となる。
15日の会合では、「ライセンス生産品」の完成品の輸出解禁について意見を交わした。出席者によると、①ライセンス元の国に輸出②ライセンス元の国に輸出し、その国から米国に輸出③ライセンス元の国に輸出し、その国から米国以外に輸出――を検討。輸出拡大に慎重な公明党からは目立った反対論はでなかった。だた、③については、紛争当事国などへの輸出に歯止めをかける必要性があるとの指摘があったという。
現行の運用指針では、米国の企業がライセンス元である場合に限り、部品のみを米国や米国以外の第三国に輸出できるが、完成品は輸出できない。
米国は、ウクライナ支援の長期化の影響で武器や弾薬の不足が深刻化しており、日本に期待を寄せる。ライセンス生産品の輸出は、日米同盟の抑止力向上にもつながり、間接的なウクライナ支援にもなる。
撮影はすべて防衛日報社