はじめに
総合防災コミュニティ「学防 manabou」運営メンバーの生活密着型ママ防災士セイコです。主婦と子どもの視点から考える「普通の暮らしの中の防災」を担当しています。
子どもと一緒に防災館などに行くのが大好きだった私ですが、コロナ禍でその楽しみもお預け期間に。
そして先日やっと、2020年にリニューアルオープンした気象科学館を訪れることができました。
私にとって、とても楽しい空間で、今回実は2週連続で行ってきました。
初回は私ひとりで。翌週、娘と一緒に。近所ならプラネタリウムの年パス買って通うのに!
そんな親子防災のオススメスポット「気象博物館」をご紹介します。
災害を「体験して学ぶのじゃ!」
気象庁 気象科学館
東京メトロ「虎ノ門ヒルズ駅」「神谷町駅」「虎ノ門駅」「六本木一丁目駅」どの駅からも徒歩圏内。
近代的に整えられた街の中の科学館です。
1階「港区みなと科学館」
2階「気象科学館」
階段を上がりきると、気象庁マスコットの「はれるん」が迎えてくれます。
全体的に明るくかわいい雰囲気!! 小さな子どももわくわくしそう。
自然や気象の観測の視点から、災害を体験的に学ぶことができます。
展示規模は比較的コンパクトで、子どもの目の高さで作られている印象。
隙を見て他のお客さまが写りこまないタイミングを狙って撮影したので、写真では閑散としているように見えますが、子ども連れの親子さんに、たくさんお会いしました!
それでは、ネタバレしない程度にアトラクションの一部をご紹介します。
【災害ポイントウォッチャー】
画面のマップ上でさまざまな暮らしをしている街の人たちが、災害が起きた時に安全か危険かを短時間で判断します。
シチュエーションは「地震·津波」「夕立」「台風」の3種類の災害。
「◯◯は危険です」「□□はやめましょう」といった文言やイラストでの注意喚起はよくありますが、このゲームでは、町でのさまざまな行動を俯瞰的に見て、自分の手を使ってイラストの人たちそれぞれの安否を考えるので、子どもの印象に残りやすい気がします。
私は、危険と背中合わせなのに、その危険性を見落としてしまった人がいました!! 観察力が足りませんでした。
答え合わせでは、どうして、その人物が危険なのか、それぞれの解説を確認することがでAます。
【活火山のすべて】
スクリーンのビデオと山の模型に映るイメージ映像、山の断面図の合わせ技で、活火山に向き合い、火山災害や観測方法などについて知ることができます。
私と娘は、今回特にここをじっくり鑑賞しました。昨年、火山の勉強をしたばかりの娘にとっても興味深いテーマだったようです。
【ウェザーミッション】
気象庁の一員になった気持ちで、気象クイズに挑戦。
スタートはお子様向けの雰囲気かと思いきや、いざ出題されると意外と難しい問題。
理科の授業で学んだという中学生の娘は難なくクリアしていましたが、大人の方でもあやふやな知識にどきっとさせられるかもしれません。
普段、ただなんとなく天気予報を見ていることに気づくきっかけになりそうです。
天気予報は、災害から命を守る第一歩。正しい知識で、貴重な情報を適切に活用したいですよね!
【津波シミュレーター】
「波浪」「津波」「大きい津波」の波の動きの違いを観察することができます。
水面下の水の動きを観察できる装置がしかけてあり、また陸地の住宅模型には居住者目線の定点カメラが設置してあったりして、さまざまな視点から観察できるため、つい何度も津波発生ボタンを押したくなってしまいます。
【大雨ヒヤリハット】
造りも内容もシンプルなのですが…いわゆる「体感」の印象深さを実感した展示でした。
この体感、今後の実生活でも意識するようになると思います。
ネタバレ防止で詳しくは書けませんので、気になる方はぜひご自身で体感してみてください。
(※個人の感想です。事象はとてもシンプルで、特段、衝撃的な体感ではありません)
その他も見どころあり!!
ここに紹介していない見どころがまだまだあります。
気象庁で使用している観測機器を触れる展示、実物の噴石の展示、緊急地震速報の発信を体験できたり、台風と竜巻の発生を再現する装置もとても面白いです。
毎日、当たり前に経験しているのに、なんとなくしか知らなかった気象現象がもう一歩身近に感じられるようになります。
また【うずまきシアター】では、3面の大型スクリーンに映し出されるさまざまな自然の景色にぐるりと囲まれて、自然の美しさやありがたさを感じることができます。
移り変わる自然があってこその生き物の命。人は災害と言うけれども、自然にとってはまさに自然なできごとなのですよね。
自然の中に生かされている人間が、いかに自然のできごとをやり過ごし乗り越えることができるか。それも自然の一部なのだと思います。
おまけ①
1階の「みなと科学館」にも
「みなと科学館」では、気象とは別の視点での地震についての展示がありました。
他にも色々な分野から少しずつ、暮らしの中の科学を体感できる展示が詰まっています。
展示室に入った時のコンパクトな印象が覆される、たっぷり楽しめる科学館でした。
おまけ②
プラネタリウムも!
プラネタリウムでは、数種類のプログラムが上映されています。
ちょうど私の大好きな、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」がテーマになった作品の上映がありましたので、鑑賞しました。
災害体験に夢中になり、いつの間にか歩き疲れていた身体をリクライニングシートにゆだねて、しばしの休息。
原作を思い出しながら銀河鉄道の物語に現れる星座を見上げていると、星でいっぱいの空が心に沁みました。
地球に生きているって、本当に不思議で貴重で面白くて、ありがたいことですね。
気象科学館·みなと科学館
気象科学館・みなと科学館どちらも、子どもが親しみやすい雰囲気を感じますが、大人にとってもわかりやすく楽しめる展示になっています。
両館ともに入場・体験は無料。
(※プラネタリウム鑑賞は有料。詳しくはウェブサイトで、ご確認ください。)
みなと科学館 – Minato Science Museum (minato-kagaku.tokyo)
文末になりましたが、私たちの暮らしを左右する日々の気象を観測して教えて下さる気象庁のみなさま、いつもありがとうございます。
自然の威力に人間は到底力がおよびませんが、これまでの歴史と研究で培われてきた成果を子どもたちとともに学び、活かして、上手に暮らしていかれる社会を目指したいですね。
防災コミュニティ
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【防災コラム】は、防災コミュニティ「学防 manabou (防災・防犯学習コミュニティ)」の運営メンバーが週替わりで発信しています。
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