【2022年5月12日(木)1面】 中国海軍の空母「遼寧」が5月3日から9日までの7日連続で、沖縄県の南方海域を航行し、遼寧から戦闘機やヘリが発着艦を繰り返していたことが、統合幕僚監部の同10日までの発表で明らかになった。
統幕によると、3日正午ごろ、海自が中国海軍クズネツォフ級空母「遼寧」1隻、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦3隻、ルーヤンⅡ級ミサイル駆逐艦1隻、ジャンカイⅡ級フリゲート1隻、フユ級高速戦闘支援艦1隻の計7隻が沖大東島の南西約160キロの海域を航行していることを確認した。
また、正午ごろから午後6時ごろかけて、「遼寧」の艦載戦闘機、艦載ヘリの発着艦を確認した。
一方、4日正午ごろ、海自は、遼寧1隻、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦3隻、レンハイ級ミサイル駆逐艦1隻の計5隻が沖大東島の南西約230キロの海域を航行していることを確認。正午ごろから午後6時ごろにかけて、遼寧の艦載戦闘機、艦載ヘリの発着艦を確認したという。
その後も、6日午前9時ごろ、計6隻が石垣島の南約170キロの海域を航行。同7日から9日までの3日間にも計4隻が同島の南の海域を航行した。海自はいずれも、遼寧の艦載戦闘機と艦載ヘリの発着艦を確認したという。
防衛省・自衛隊は、海自1護衛隊所属「いずも」(横須賀)などにより、情報収集・警戒監視を行ったほか、艦載戦闘機の発着艦に対し、戦闘機を緊急発進させるなどを行い、対応した。
また、防衛省は10日、公式ツイッターで「発着艦は7日連続。この活動は、南西諸島や台湾に近い海空域で行われており、引き続き、強い緊張感をもって情報収集などを実施する」としている。