【2022年1月11日(火)1面】 統合幕僚監部などによると、第63次南極地域観測隊を乗せた海自砕氷艦「しらせ」(艦長・酒井1海佐)が12月19日、昭和基地に接岸した。日本を出発後、40日目での到着で、基地への物資氷上輸送や燃料輸送を本格化させた。
しらせは19日午前11時11分(日本時間午後5時11分)、東オングル島にある昭和基地沖約350メートルの定着氷に到着した(基地に桟橋がないため、沖合の定着氷接岸)。
しらせは11月10日、神奈川横須賀市の海自横須賀地方総監部を出港。2年ぶりにオーストラリアに寄港して物資や燃料を補給し、昭和基地を目指した。往路の定着氷で行った砕氷航行「ラミング」は計610回。昨年は391回だった。
文部科学省によると、南極地域観測隊は、1年間の越冬観測を支える燃料や物資、食糧などを昭和基地に搬入。予定どおりに輸送が完了すれば、2月1日に62次越冬隊と交代して63次越冬隊が1年間の越冬観測を開始する。
また、62次隊で規模を縮小した研究観測も、63次隊では例年の規模で実施する予定。
しらせは同基地を離れ、62次越冬隊と63次夏隊を乗せて、3月に日本に戻る予定。