画像: 熊本地震からの復興へ「三百六十五歩のマーチ」|陸自西部方面音楽隊

 【2021年10月27日(水)2面】 音楽隊がYou Tubeへの動画配信に力を入れている。自衛隊の理解促進につなげる一方で、被災地から復興へ向けたメッセージとして、新型コロナウイルス感染症に負けないという熱い気持ちで普段の訓練の成果を遺憾なく発揮。華麗な演奏風景の映像を発信し続けている。

 陸自西部方面音楽隊(隊長・志賀2陸佐)は10月5日、熊本城二の丸公園で撮影した「三百六十五歩のマーチ」の動画をYou Tubeで配信した。動画は、「新型コロナウイルス感染症を乗り越え、明るい未来へ一歩ずつ前進」をコンセプトに、熊本県出身の歌手、水前寺清子さんの代表曲ともいうべき曲を選曲し、撮影を行った。

 動画の企画は、志賀隊長以下、隊全体で検討。二の丸公園の撮影許可をもらった上で、編集作業も西方音楽隊員が行った。撮影は7月12日。撮影スタッフの隊員6人を含む39人が参加した。最も人通りの少ない早朝の時間をねらっての撮影だったという。

 苦労したのは、「ワン!ツー!」の掛け声が別日の別録りだったこと。志賀隊長は「演奏と重ねて編集する苦労はあったと思う」と振り返る。

 「復興しつつある熊本城を背景に、コロナを乗り越えて前に進む『三百六十五歩のマーチ』を、九州・沖縄8県民にともに頑張ろうというメッセージを込めて演奏した」と志賀隊長。2分22秒にわたる動画では、熊本城をバックに、志賀隊長が指揮を振る場面から始まり、整列した隊員たちがそれぞれの楽器から、曲にふさわしい力強い音色を披露した。

 西方音楽隊では、公式ツイッターでも紹介。「天守閣内部公開も始まり、復興しつつある熊本城をバックに、『三百六十五歩のマーチ』をお届けします。少しでも明るい未来へ、より良い明日へ向かって演奏しました。まさに熊本を、日本を元気づける曲です」などのコメントを添えた。

 コロナ禍以降、西方音楽隊が出演するYou Tube動画は、令和2年度に西部方面区の4個音楽隊が出演した「愛は勝つ」に始まり、「オリンピックファンファーレ~君が代行進曲」「西部方面音楽隊定期演奏会」「西部方面音楽まつり」をそれぞれ配信した。

 志賀隊長は、「コロナ禍で各地における演奏会の開催が厳しい中であっても、手指の消毒、ソーシャルディスタンス、来場制限といった感染防止対策を徹底することでコンサートが継続的に開催できているのは、関係部隊や協力者のおかげ。『三百六十五歩のマーチ』の歌詞に合わせ、九州・沖縄8県民とともにこれからも"ワン!ツー!ワン!ツー!"、一歩一歩、歩んで行きたい」と語った。 

画像: 【#三百六十五歩のマーチ/作曲:米山正夫 編曲:福田洋介】 www.youtube.com

【#三百六十五歩のマーチ/作曲:米山正夫 編曲:福田洋介】

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