陸自西方音楽隊(隊長・志賀2陸佐)は7月10日、熊本県益城町文化会館で実施された「復活! アーミーサウンズinましき」に参加した。プログラムの中で、トランペットソロ演奏を担当した隊員は、元同音楽隊員だった父がかつて奏でていたトランペットの音色に魅せられ、同じ道を選んだ。この日、父は客席で観賞。息子の晴れ姿を万感の思いで見つめた。

画像1: 元音楽隊員の父のトランペットに魅せられて|陸自西部方面音楽隊

 コンサートは、ホールの改修工事があったため、3年ぶりの開催だった。久しぶりのコンサートに、会場には約250人の地域住民らが詰め掛けた。

 コンサートプログラムには、行進曲をはじめ、歌謡曲などを取り入れた親しみのある曲が並んだ。

 そんな中、「アイ・リメンバー・クリフォード(クリフォードの思い出)」という曲が流れると、トランペットのソロ演奏が始まった。担当したのは、同音楽隊の木下繁樹陸曹長。

 実はこの曲、木下曹長が幼少の頃、同音楽隊員でトランペット奏者だった父・文洋さんが演奏した曲でもあった。木下曹長は父が演奏する「アイ・リメンバー・クリフォード」に魅了され、同じトランペット奏者としての道を歩むきっかけとなった思い出の曲だった。

 あれから45年。今度は音楽隊の伴奏に乗せ、この曲を演奏する息子の姿を文洋さんが客席から見守った。

 かつて、音楽隊員だった現役時代を思い出すとともに、ステージで演奏する息子の姿と当時の自分を重ね、終演後には「感動して涙が止まりませんでした」と語った。

画像2: 元音楽隊員の父のトランペットに魅せられて|陸自西部方面音楽隊

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