ごきげんよう。「永遠の図書室」店番でございます。

 今回取り扱わせていただきます棚は入ってすぐの左端に置いてあるジャンル。おそらく「永遠の図書室」において一番冊数の少ないコーナーではないでしょうか。

 以前のコラムで「やっぱり知識の下地があった方が書きやすいな」などと言っていた私ですが、白状します。このコーナーに置いての知識、そこまでありません。と言うのも、この話は今現在も語られ、議論されているものです。そのため気軽に手を出しにくい。手を出したら噛まれるんじゃないか(例えです)に似た感情が若干、あるわけです。

 しかしコラムを書くと誓った身、ここだけパスなんてできません。きっちり調べたうえでコーナー紹介をしていきたいと思います。

さまざまな議論が交わさているテーマです

 というわけで発表いたします、今回のコーナーは「靖国神社・靖国問題」です。

 模索しながら書き進めることが予測されますので、文章に乱れがあってもどうぞ寛大な心でお見過ごしください。ではどうぞ。

 さて、そもそも靖国神社とは何か?について調べていきましょうか。

 靖国神社は東京都千代田区にある神社です。公式ホームページを見てみると、なんとも静謐な雰囲気がありつつ、日差しが明るく降り注ぎそう。語彙が足りていませんが、要するにきれいなお社、ってことです。しかしこの靖国神社、他の神社にはない特徴を持っています。

 それが、「軍人さん・軍属の方を祀っている」という点。彼らは「英霊」と呼ばれ、その場所に居ます。そう、靖国神社に祀られているのは戦争を戦い抜き、散っていった人たちなのです。

 …………という前情報を踏まえて、蔵書一覧を見てみましょう。永遠の図書室にあります靖国関連の書籍は全部で七冊。

  • 「靖国戦後秘史 A級戦犯を合祀した男」(著:毎日新聞「靖国」取材班)
  • 「靖国への帰還」(著:内田康夫)
  • 「『靖国神社への呪縛』を解く」(編著:大原康男)
  • 「靖国神社」(著:大江志乃夫)
  • 「小説靖国神社」(著:有馬頼義)
  • 「靖国神社 創立百二十年記念特集」(別冊「歴史研究」神社シリーズ)
  • 「別冊正論 大解剖『靖国神社』」(産経新聞社)

 さて、ここで気になるワードがありますね。「合祀(ごうし)」ってなんだろう?ということ。

 検索してみると、「骨壺から遺骨を取り出し、他の人の遺骨とまとめて埋葬すること」と書いてあります。そう、ここで出てくるのが「靖国問題」と呼ばれるもののお話です。軍人さんたちと合祀されているのが、いわゆる「A級戦犯」と呼ばれた人たちです。合祀に至った経緯や背景についてはここでは割愛させていただきますね。

画像: さまざまな議論が交わさているテーマです

 A級戦犯と呼ばれた人たちは当時の日本においての指導者でした。彼らは戦後、東京裁判で裁かれ、簡単に言えば「戦争責任が重い・戦争を起こしたこと」が罪である、となりました。

 軍人さんたちと戦犯の人たちが一緒に「祀られている」ことに、戦争時に日本と色々あった国から疑問視されました。そこに日本のトップである首相が参拝することで、「戦争反省してないんじゃ?」「軍国主義を復活させるのでは」と諸国に思われている……簡略化しましたが、これがいわゆる「靖国問題」ですね。

触れることに恐れることなかれ、でも慎重に

 それを踏まえて蔵書リストをもう一度見てみましょう。「靖国戦後秘史」は外側から語られることの多い靖国関連において「合祀に抵抗した宮司と合祀を決行した宮司」について記されております。
何に関してもそうですが、論ずる前にまず下調べをしてからが鉄則。その際にぜひ手に取り、読んでみるのはいかがでしょうか。

 個人的には「靖国への帰還」が気になるところですね。著者は内田康夫さん。そうです。あの有名な旅情ミステリー、浅見光彦シリーズで有名なあの内田先生です。どんなお話なのかちょっと裏表紙を見てみましょう。

画像: 触れることに恐れることなかれ、でも慎重に

 ざっくりまとめると、「戦闘機に乗り、被弾した海軍の中尉が現代の厚木基地にタイムスリップ」という、現代に生きる我々にとってとっつきやすいあらすじがあります。そもそも、タイムスリップものといえば過去現在の創作物を振り返るとかなりポピュラーなジャンル。いわば「手を出しやすい」本であるわけです。なにより面白そう!ぜひ読んでみたいところです。

 調べてみてわかりました、歴史に手を出しても別に噛まれるわけではない、安心して触れてみてもよいのだと。ただ触れたものを言語化する時は慎重に。なにかを書く上で、これからも肝に銘じていきたいと思います。

 さて、いかがでしたでしょうか。靖国神社に興味がある方も、手を出したことは無いけど気になっている…という方も、もっとたくさんの情報を追い求めたいと言う方も、ぜひ七つの世界を捲っていただければと思います。

 ということで今回はこのあたりで筆を置かせていただきます。まだまだ寒い日が続きますが、皆さまもお体に気を付けてお過ごしくださいね。それでは。

ご協力へのお礼

 12月初頭より続けてまいりましたクラウドファンティングが、2月3日をもちまして終了となりました。たくさんのご支援・応援に感謝いたします。ありがとうございました。

 活動自体は終わりましたが、ページ内の「活動報告」はこれからも更新していきたいと考えております。そちらもぜひよろしくお願いします。

アクセス

画像2: 永遠の図書室通信 第3話「靖国神社・靖国問題」

永遠の図書室
住所:千葉県館山市北条1057 CIRCUS1階
電話番号:0470-29-7982
営業時間:13時~16時(土日祝のみ17時まで) 月火定休日
システム:開館30分までの滞在は無料、それ以降は一時間ごとに500円かかります。
駐車場:建物左側にあります、元館山中央外科内科跡地にお停めできます。
twitterアカウント


This article is a sponsored article by
''.