【東日本大震災12年】震災時の陸自トップ・火箱芳文元陸上幕僚長に聞く
【2023年3月10日(金)1面】 東日本大震災は、あす3月11日で発生から12年を迎える。津波で多くの人が家を失い、命を奪われた。こうした厳しい状況の中、自衛隊はすぐさま被災地に急行し、人命救助にあたった。未曽有の大地震で防衛省・自衛隊もまた大きな混乱の中にいた。そんな中、「救助には迅速・実効性のある行動が勝る」としてルールを逸脱してまで大きな決断を下したのが、火箱芳文元陸上幕僚長だ。火箱氏に当時の状況や教訓から、今後の自衛隊の災害対応のあるべき姿について聞いた。(聞き手=編集部・船木正尋)
非常事態 一刻も早い派遣命令が重要
(安保3文書に明記)
「統合司令部」で災害対応迅速化
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