<京都>海自舞鶴警備隊(司令・大宅1海佐)はこのほど、舞鶴地方隊で開催されたオータムフェスタのイベントの「市民と自衛官とのふれあいモルック大会」(主催・舞鶴地方隊、舞鶴市、舞鶴ちゃったスポーツクラブ後援)で主催担当部隊を務めた。
 
舞鶴市長、舞鶴地方総監、第8管区海上保安本部長tチームも参戦

 モルックは、フィンランド・カレリア地方の伝統的なゲームを基に開発されたスポーツ。地面に並べた12本の「スキットル」という木のピンを「モルック」と呼ばれる木の棒を投げて点数を競い合う老若男女問わず楽しめる競技だ。毎年、世界大会も行われるほどモルックの人気は爆発的に広がっている。

 イベント当日は、あいにくの雨に見舞われたため、海自艦艇を見ながらの競技はできなかったが、雨天会場である4術科学校屋内訓練場での開催に、市内・京都府外から19チーム、海自・陸自チームから5チームと計24チームが参加した。

画像: 大人も子供も白熱!

大人も子供も白熱!

画像: 男女問わず楽しめるモルック

男女問わず楽しめるモルック

 参加チームは普段からモルック大会に多数参加するベテランチーム、親子、子供、職場の有志とチームの編成はさまざま。舞鶴市長、舞鶴地方総監、第8管区海上保安本部長で編成されたチームも参戦し、会場を沸かせた。

 優勝したチームには翌日の「プレミアムツアー」の招待券や、モルックをイメージした隊員手作りのトロフィーなども準備され、熱戦が繰り広げられた。

 舞鶴警備隊司令の大宅1佐は、「モルックは大人から子供まで誰でもできる競技。大会を通じて自衛官の違う魅力を発信でき、地域貢献につなげることができてよかった」と述べた。

画像: 集合写真

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◆関連リンク
海上自衛隊 舞鶴地方総監部
https://www.mod.go.jp/msdf/maizuru/

<編集部より>

 ダミ声とやたらデカい声でテレビなどに頻繁に登場するお笑いコンビ「さらば青春の光」の一人、森田哲矢さんは、北欧生まれの新しい競技「モルック」の日本代表として2019年の世界大会に出場することが、この年のメディアで注目されたことがありました。

 森田さんは「むちゃくちゃ楽しい」とはまり、以後もさまざまな番組やイベントなどでモルックの楽しさを紹介しています。

 地面に立て並べられた12本のスキットルという木のピンを、モルックと呼ばれる木の棒を投げて獲得した点数を競い合う、一言でいえば、ボウリング、ダーツ、ビリヤードを合体したようなフィンランド発祥の対戦型の競技です。

 自衛隊にも部活動や大会などがあります。防衛日報では今年9月5日の紙面で、陸上自衛隊5旅団の帯広駐屯地のモルックサークルを掲載していました。ルールがシンプルで覚えやすく、世代を問わずに楽しめる一方、得点の狙い方や相手をどう阻止するかといった戦略性も必要です。帯広駐では、昼休みの時間などを使って親睦を深めるのが大きな目的としていましたが、どうしてどうして、頭脳、つまり作戦への頭脳も要素の一つというわけですから、ある意味、自衛隊にはピッタリな競技のかもしれません。

 そこで、本12月2020日付)の防衛日報2面では、部活ともう一つの現象である大会について紹介します。海上自衛隊舞鶴地方隊が開催したオータムフェスタのイベントの中で、「市民と自衛隊とのふれあいモルック大会」の主催担当部隊を舞鶴警備隊が務めたという報告です。

 イベントの運営・協力をした「舞鶴ちゃったスポーツクラブ」の報告などによれば、当初の会場は海自北吸岸壁。「護衛艦を間近で見ながら、モルックで体を動かすことができます」がキャッチフレーズだったようです。

 残念ながら、当日はあいにくの雨。屋内に移しての開催でしたが、市内や京都府外からなんと19チームが参加し、海自・陸自の5チームと合わせて計24チームが「新たな触れ合い」を通して熱戦を繰り広げたということです。

 普段からモルックに接する環境がある地域とはいえ、住民19チームのほか市長、第8海上保安本部長まで出場するのもすごい話です。

 今年8月には、毎年開催されている世界大会が初めて函館市で開催されるなど、国内のモルック人気は、爆発的な広がりを見せているようです。

 何よりも、舞鶴警備隊の大宅司令がコメントしているように、市民との交流によって自衛隊を認識してもらい、自衛官の違う魅力を発信できた上、地域への貢献につなげることができたことがすばらしいのです。大人から子供まで多世代がチームを組んで楽しめる競技だからこそできる競技といえるでしょう。普及がもっともっと進めば、さらなる効果が期待できるのだと思います。

他記事は防衛日報PDF版をご覧ください。

→防衛日報12月20日付PDF


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