意外と知られていない予備自衛官等の「雑学」。一番多い苗字は・・・
近年は災害が多くなり、予備自衛官等が派遣される機会は多くなっているものの、一般の方々への認知度は高まってはいない。そこで、あまり制度の内容を知らない人でも、気軽に視聴してもらえるようなアニメーション方式で動画を作成した。
内容は、「即応予備自衛官」「予備自衛官」「予備自衛官補」の3つの制度を地本キャラクターがやわらかく紹介。意外と知られていない予備自衛官等の「雑学」としてわかりやすくコメントや画像を挿入していることで、だれもが抵抗感なく制度を知ることができる。
宮城地本は「自衛隊の多岐な組織をより多くの方に理解してもらえるように、社会の変化に即し、適応した方法で広報できるように今後も検討を進めていく」としている。
<編集部より>
「ネット全盛時代」と呼ぶのは古すぎてしまうほど、そのネットの中にとどまらず今はさまざまな媒体や場などあらゆる分野に登場しています。わが身はといえば、その猛烈な浸透のスピードに必死に追い付こうとしているのが現状です。
そんな中、宮城地本の報告に飛びつきました。防衛日報の本日(11月14日付)1面で掲載した記事です。今や災害派遣活動の現場などでおなじみとなった予備自衛官。その予備自等制度のことをイラストを使って、分かりやすいタッチにし、制度の普及を目的とした動画を作成したという話でした。新聞では画面の一部を写真として掲載しましたが、動画は気軽に視聴してもらえるようなアニメーション方式で作成したということです。
新聞でも「おっ、何だこれは!」と目を引くこと間違いなし、と思って写真を採用させていただきましたが、何よりもこの種の動画をWEB公開にするというアイデアに拍手です。
注目され始めている予備自衛官等ですが、意外と制度の中身や予備自衛官等の「等」は何なのか…まだまだ、そこには気付いていない人も多くいるように感じます。今回の動画作成もまた、こうした現状をしっかりと認識してもらうことで、制度はもちろん、少しでも自衛隊への理解・関心につなげたいという地本の思いがヒシヒシと伝わってきました。
「等」について言えば、駐屯地の警備や通訳・補給などの後方支援などにあたる自衛官OBの「予備自衛官」、第一線部隊の一員として、現職自衛官とともに任務に就くOBの「即応予備自衛官」、自衛官未経験者などから採用され、教育訓練を修了した後、予備自として任用される「予備自衛官補」の3区分があり、定期的な訓練などへの参加や災害派遣などで出頭する際は、企業などの多大な協力も欠かせません。
防衛省によると、2024年1月からは採用の年齢要件の上限を引き上げるなど緩和し、現職自衛官の不足を補う意味もあり、こうした予備自等の活躍が大いに期待されているのです。また、今年3月31日現在、予備自は4万7900人、即応予備自が7981人、予備自補が4621人となっています。
今回の宮城地本の試みは、新聞の写真でもわかるように、「普段は呼びやすく…予備自衛官は「予備自(よびじ)」と呼んでいる」などの文言に加え、イラストを使って制度を柔らかく説明し、視覚にも十分に訴えるものです。地本の「社会の変化に即し、適応した方法で広報できるように検討を進める」のコメントにもあるように、現代風ならでのPRの仕方です。
それは、募集対象者の大きな部分を占める若い世代の興味・関心にもマッチしているものでもありますから、効果は期待大なのです。
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