<三重>久居駐(司令・金子1陸佐)からこのほど、同駐がこの夏に実施した小学生対象の「夏休み特別企画!Elementary school students Hisai Secret base~久居は僕らの秘密基地~」( 面で掲載)に参加した児童たちが書いた所感文が届いた。楽しかったこと、勉強になったこと、そして、自衛隊員の父親のこと…。そこには、「ひと夏の冒険」で向き合った貴重な体験を通した素直な気持ちがつづられていた。(原文まま)

→「夏休み特別企画!Elementary school students Hisai Secret base~久居は僕らの秘密基地~」

自分のことは自分でしなくてはいけない|小学5年生 上村 優心

 家族とはなれて、初めて泊まるというイベントでした。参加してよかったことは、新しい友だちがたくさんできたことと、大きなおふろで体を洗ったりしたことです。

 お父さんも、自衛隊で仕事をしています。初めてちゅうとん地の中に入って、仕事をしているところを見ました。重りを持って走って訓練をしている人を見かけたり、書類の仕事をしている人もいました。思っていたよりたくさんの人がいて、びっくりしました。

 そして、車の種類もいっぱいありました。車をみんなで引っぱったのですが、動きはじめるまですごく重たくて力を使ったりしました。

 楽しかったことのほかに、大変だったこともありました。泊まりのイベントは初めてだったので、お母さんに服やおふろの用意の物をかばんにつめてもらいました。おふろの時に自分のにもつをかたづけたりすることが上手にできませんでした。どこに何が入っているのか、わからなかったので、自分で用意すればよかったなと気がつきました。

 「E・H・S」というイベントに参加して、心に残ったことが2つあります。

 1つ目は、「初めて友だちと夜一緒にねて、とても楽しかったこと」。2つ目は「自分のことは自分でしなくてはいけないということ」です。

 初めてのイベントで、少しドキドキしていましたが、自衛隊の人たちにたくさん優しく教えてもらって、夏休みの楽しい思い出ができました。来年も参加できたらうれしいです。

画像: 自分のことは自分でしなくてはいけない|小学5年生 上村 優心

自衛隊の人がとてもやさしくしてくれてうれしかった|小学6年生 齋藤 実桜

 最後のキャンプで、おとまりができてよかったです。

 最初、みんなと仲よくできるかなと心配だったけど、テントを立てる時に協力してできたのでよかったです。お昼ごはんの時には、席が近い子たちとしゃべりながら食べていたので、仲よくできました。カレーがとてもおいしかったです。

 ロープ渡りの時は、自衛隊の人たちが楽しませてくれたのでみんなでもりあがれたかなと思います。おかしつりの時は、少し近くでとっていた子や早くとれている子もいたのでわくわくしていました。

 夜ごはんもおいしく、花火やきもだめしもできてたのしかったです。花火はとてもきれいだったし、きもだめしはとってもこわかったけど、自衛隊の人がとてもやさしくしてくれてうれしかったです。

 おふろから上がって女の子たちだけでいろんな話をしたし、自衛隊の人たちがもりあげてくれたのでさらに楽しかったです。

 朝ごはんを食べ終わったら、自衛隊にある病院の人たちが、人をはこぶ時のやり方をおしえてくれて、よかったなと思いました。

 キーホルダー的なやつを作った時、最初は難しかったけど、なれたらきれいにできたのでよかったし、写真のフレームをデコるのも楽しかったのでよかったなと思いました。

 自衛官の人たちが休み時間に話してくれたり、遊んでくれたりしてうれしかったし、楽しかったです。

 将来の夢が自衛隊なのでとても参考になりました。みんなと仲よくできてよかったです。

画像: 自衛隊の人がとてもやさしくしてくれてうれしかった|小学6年生 齋藤 実桜

仕事をしているお父さん|小学5年生 東村 琉煌

 久居駐屯地で最初にいろいろな説明を聞いたあと、お父さんたちがいつもやっているくんれんを見ました。家でのお父さんとちがって、仕事をしているお父さんはあついなか、がんばっているんだなと思いました。

 将来の夢は、自衛官になりたいです。お父さんに自衛隊のことをいろいろと聞きたいと思いました。

 次は訓練がおわってから、流しそうめんをしました。カップにそうめんをとろうと思ったけど、水の流れが早くておもしろかったです。カップに大もりについで、たくさん食べたのでお腹いっぱいになっておいしかったです。

 さいごに自衛隊の車を説明して乗せてもらったことも本当におもしろかったです。たまにみかける車に乗れたのもうれしかったです。また自衛隊のイベントがあれば参加してみたいです。

画像: 仕事をしているお父さん|小学5年生 東村 琉煌

◆関連リンク
陸上自衛隊 久居駐屯地
https://www.mod.go.jp/gsdf/mae/10d/butai/sta/hisai/

<編集部より>

 防衛日報の本日(10月17日付)2面の所感文コーナー「みんなのひろば」の主役は、3人の小学生です。この7月、陸上自衛隊久居駐屯地が開催した夏休み特別企画「E・H・S」に参加した児童の素直な思いがあふれた感想文です。

 自衛隊の日常を肌で感じるため、基本教練やロープ渡り、搬送方法などの通常訓練のほか、肝試しや花火大会などの夏お決まりのイベントも含まれ、そして何よりもホスト役の隊員とのコミュニケーションの数々…。「久居は僕らの秘密基地」のサブタイトルにひかれ、防衛日報では9月11日付紙面でも大きく取り上げた経緯がありました。今回、寄せてくれた小学5、6年生にとっては見るもの、聞くものが初体験だったのではないかと思います。

 ひと夏の「大冒険」のことを思い出しながら、「あ~あ、あれが楽しかったな~」「隊員さんたちはみんな、やさしく親切だったな~」、隊員を父に持つ子は「お父さんはやっぱり、すごいんだ!」などなど、思いをめぐらせながら筆を進めていたことでしょう。

 同じ世代の子供たちと一緒とはいえ、親元を離れ、泊まりがけの団体生活は、修学旅行などとは一味も二味も違うものです。ましてや、舞台は自衛隊です。3人のうち2人は父親が隊員、もう1人も将来の夢が自衛隊、という、どちらかといえば自衛隊への「距離」が近いメンバーだったかもしれませんが、こういう経験は、この年頃の子供にはとても大きく、重要なのだと思います。

 子供は何かのきっかけで、考え方や人間関係、もっといえば性格や人間性にまで影響を与える時があると思うのです。家庭や学校、友達との付き合いの中で社会を勉強していきますが、経験の度合いや濃さ、強烈度などによっては大人になっても脳裏から消えないことも多々、あるように思います。「自分のことは自分でやらなくては」「みんなと仲良くできてよかった」「お父さんは頑張っているんだなと思った」…は、ありきたりの普通の言葉ですが、そこに込められた子供たちの素直な気持ちもまた、伝わってきました。

 「未来の自衛官」になるかもしれない子供たちを対象としたイベントは、各地で実施されています。期間中、隊員たちは子供たちが不安なく過ごせるよう、手取り足取りのコミュニケーションを心掛け、積極的に話し掛け、ときには笑顔をいっぱいにさせるなど、㏚に努めていたことでしょう。お疲れさまでした。これも自衛隊の広報なのです。

 久居駐の公式Xをのぞいてみました。「夏休みに入ったばかりの小学生たちが久居駐屯地で大はしゃぎ まーほんとみんな元気すぎるて…。来年もまたおいで!」のメッセージがありました。元気いっぱいだったり、ちょっぴり不安げだったりする子供たちの表情に気を配り、最大限、支援を続けたことでしょう。こちらも素直な気持ちがあふれていました。

他記事は防衛日報PDF版をご覧ください。

→防衛日報10月17日付PDF


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