木原稔前防衛大臣は10月2日午前、東京・市谷の防衛省で離任式に臨んだ。多くの防衛省職員、自衛官らが見守る中、木原氏は離任のあいさつで「国民の命と平和な暮らし、そしてわが国の領土・領海・領空を断固として守り抜くため、皆さんが引き続き、防衛力の抜本的強化を進めていくことを期待している」とエールを送った。

 一昨年12月の国家安全保障戦略など「安保3文書」の策定後に防衛大臣に就任した木原氏は、「浜田(靖一)大臣から『防衛力の抜本的強化』と『全ての隊員が高い意識と誇りを持って働ける環境の整備』の2つのバトンを受け継いだ。全国25万人の自衛官の皆さんに支えていただきながら、多くの課題に全力で取り組むことができた」と感謝の意を述べた。

 在任中には、米国製巡航ミサイル「トマホーク」の導入の1年前倒しや、7回にわたるオースティン米国防長官との会談、日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機の条約締結、各国国防相らとの会合、能登半島地震の災害派遣活動などを挙げた。

 さらに「道半ばの取り組みもある」として、防衛省・自衛隊の一連の不祥事を挙げ、「ハラスメント防止の取り組みや一部の隊員の誤った認識などがあった」と語った。その上で「自衛官一人ひとりが、その組織文化や規範重視の意識などについて、今一度、基本に立ち返ってほしい」と呼び掛けた。

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