<北海道>名寄駐3即応機動連隊(連隊長・藤田1陸佐)新隊員教育隊(教育隊長・小島2陸佐)は9月15日、同駐で、「令和6年度新隊員特技課程および一般陸曹候補生課程後期教育」の教育修了式を挙行した。今年7月、北海道の旭川駐、神奈川県の武山駐の教育隊から最北の駐屯地に集まった新隊員は、一人前の自衛官を目指し、日々教育訓練に励んできた。
 
厳しい訓練を乗り切れたのは同期のおかげ

 修了式前の小銃返還式、区隊旗返還式では、何度も取り扱い操作を演練。愛着が湧いた小銃を教育隊長へ、区隊の象徴として行動をともにしてきた区隊旗を区隊長(平間2陸尉)へ力強く返還した。

画像: 小銃返還式

小銃返還式

 修了式では、終始緊張した様子だった約2カ月前の教育開始式とは異なり、自衛官としての自信を胸に堂々たる表情で式に臨む新隊員の様子がうかがえた。

 はじめに、新隊員代表の伊藤2陸士が力強い敬礼と教育修了の申告を行った後、執行者である連隊長が「修了、おめでとう。たくましくなった雄姿は心強く頼もしい。連隊の仲間とともに失敗を恐れず、あきらめない心を持ってやるべきことをやることが大事」、名寄地方自衛隊協力会会長の加藤剛士名寄市長から「二人の堂々たる凛とした姿に感動した。これからもしっかりと活躍できるよう全力でバックアップする。信頼される自衛官としてさらに成長してほしい」とそれぞれ激励を受けた。

画像: 申告

申告

画像: 執行者訓示

執行者訓示

 修了式後の記念会食で新隊員は、「厳しい訓練も同期のおかげで乗り切れた。中隊配置後も頑張りたい」と今後の抱負を語った。

画像: 修了式前の家族との団欒

修了式前の家族との団欒

画像: 記念会食

記念会食

画像: 記念写真

記念写真

 新隊員は、即応機動連隊の隊員として、それぞれの中隊に配置され、立派な自衛官として歩んでいく。


◆関連リンク
陸上自衛隊 名寄駐屯地
https://www.mod.go.jp/gsdf/nae/2d/unit/butai/nayoro/index/index.html

<編集部より>

 今年7月、北海道の旭川駐屯地、神奈川県の武山駐屯地の教育隊から最北の駐屯地に集まった新隊員たちは、晴れやかな表情を見せて節目の行事に臨んでいました。

 防衛日報では本日(9月30日付)2面トップ記事として、名寄駐屯地3即応機動連隊新隊員教育隊が挙行した「令和6年度新隊員特技課程および一般陸曹候補生課程後期教育」の教育修了式の様子を紹介しました。

 自衛官としての基礎を学んだ前期課程を経て、専門的な技術の習得を続けた約2カ月でした。前期を終えて新隊員と呼ばれた段階を「ホップ」とします。まだまだ「半人前」でしょうか。後期を修了して初めて「ステップ」となり、ここで一人前とされているようです。

 今回はその段階に達したわけです。今後は中隊への配属により、上司や先輩からの教え、同期との絆を深め、限りなく実戦を意識することになります。その新たな場への「ジャンプ」を実現したわけです。

 ただし、ジャンプの着地点は「立派な自衛官」を目指すスタートラインです。あくまでもそこに立った段階ですから、これからさらに、厳しい訓練に立ち向かい、試練を乗り越えていく長い長い道のりが待っているのだと思います。日本の安心・安全を護(まも)るという崇高な思いを抱いて入隊した以上、日本国のために立派な任務ができる自衛官に成長してほしいと心から応援したいと思います。

 修了式前、新隊員の代表が小銃や区隊旗という、これまでの教育期間をともに過ごしてきた教育隊の「シンボル」をそれぞれ教育隊長、区隊長に返還しました。新聞では似たような構図ではありますが、これまで見守ってくれた、ある意味「相棒」ともいえる2つを返すことでしっかりと前へ向く覚悟ができた「瞬間」と捉え、あえてこれらの2枚を使用してみました。手渡す新隊員だけでなく、受け取る幹部もまた引き締まった表情が見て取れました。

 今回の修了式では、名寄地方自衛隊協力会会長とはいえ、地元名寄市の加藤剛士市長の「これからもしっかりと活躍できるよう『全力で』バックアップする」の言葉が響きました。市のトップの言葉は、駐屯地が地元にしっかりと認識されている証しだということを感じました。

 何よりも、市長が協力会会長の任を引き受けてくれていることも併せ、「地域とともに」を大きなスローガンとする駐屯地にとってはこれ以上ない援軍です。それだけ、名寄駐がさまざまなイベントなどを通し、地域とのコミュニケーションをしっかりと取っているからにほかなりません。

 「普通科戦士」としての新たな歩みを始める若き精鋭たちの今後の活躍を願うばかりです。

他記事は防衛日報PDF版をご覧ください。

→防衛日報9月30日付PDF


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