専門学校に依頼 学生も腕磨くチャンス
福井地本(本部長・野間1海佐)は5月12日、福井県春山合同庁舎で令和5年度「自衛隊福井地方協力本部募集広報ポスター選考会」の表彰式を実施した。福井情報ITクリエイター専門学校(大原学園福井校)の学生に募集広報ポスターの作成を毎年依頼しており、学校側も選考会を学生の能力向上の機会と捉え、授業の一環としている。
今年も多くの作品から、地本隊員、福井県の入隊・入校予定者による投票の結果、中村貫二さんの作品が最優秀賞、深田怜愛さん、川端要太さんの作品が優秀賞として選出された。
当日は、同専門学校の多田慶一郎講師の引率の下、受賞者3人が緊張した様子で表彰式に参加した。
「パズルのように組み合わさって組織力を発揮する自衛隊をイメージした」(中村さん)
「自衛隊のイメージである迷彩柄を用いて、全体的に目を惹(ひ)くようなデザインにした。また、文字の中に写真を配置し、近づいて見るという動きを期待した」(深田さん)
「選ばれて大変うれしい。街中で足を止めて、自衛隊に興味を持ってもらえるよう工夫した」(川端さん)と作品に込めた思いを述べた。
福井地本は「引き続き各機会を捉え、県民に自衛隊をPRしていく」としている。
福井地本募集課によると、今回選ばれた3人の作品は、福井県内の商業施設など各所で掲示される予定。
<編集部より>
ポスターの「威力」は計り知れないものがあります。本日1面で紹介するのは、福井地本が専門学校生に依頼した自衛官募集広報ポスターの表彰式の報告です。選ばれた3人の作成にあたっての狙いなどは、実際に写真を見れば一目瞭然ではないかと思います。
デザイン関連にはまったく才がない自分からすれば、実に的を得ている作品ばかりのような気がします。「あれ、なんだ?」「何が書いているんだ?」…「あぁ、自衛官のか」…。人々が足を少しでも止めてくれるのなら、「成功」です。優秀賞の川端さんの言葉はまさに、このことを物語っています。
自衛官の募集広報ポスターは、地本などがさまざまな人たちの力や知恵をお借りして作成し、いろいろな場所に貼り出しています。そこで、一つ提案。こうした試みこそ、メディアがもっと取り上げてもいいように思います。情報自体の外部へのアナウンスを増やしてみたらどうでしょうか。自衛官募集広報の‶助っ人〟はここにもいるのですから。
1面ほかでは、京都地本京都地区隊が高校2年生に対して実施した防災講話、実技講習の報告があります。「地震列島」の国にいて、頻繁に災害が起きる以上、対策は不可欠なのですが、あるメディアの調査では防災グッズ一つにしても準備している人は全体の4割程度でした。「防災」こそ、自衛隊の専門分野の一つ。高校時代の自分もそうでしたが、説得性のある言葉、説得力のある人からの丁寧な指導には素直に耳を傾けてしまいがち。だから、こうした講話や実技講習はとても重要なのです。
その他の防衛日報の記事はPDFにてご覧ください。