基本教練、12キロ行進など3日間 疲労の中でつかんだものは…||真駒内駐18普連

 <北海道>真駒内駐18普連(連隊長・聖德1陸佐)は4月4日から6日の間、民間企業の新入社員2人を対象に、新型コロナウイルス感染症の影響で約4年ぶりとなった「隊内生活体験(体験入隊)」を実施した。

画像: 着隊間もなく緊張の中での入隊式

着隊間もなく緊張の中での入隊式

 体験入隊者は着隊後、早速着慣れない迷彩服に身を包み、緊張の面持ちでまずは入隊式に臨んだ。その後、人生で初めて教わる基本教練では「気を付け」「敬礼」「直れ」「休め」の号令に当初は戸惑い、ぎごちない動作だったが、約1時間の体験で節度ある動作に変わり、現職隊員にも負けず劣らない練度にまで到達した。

画像: 基本教練を教わる2名

基本教練を教わる2名

画像: 衛生科隊員による止血法の教育

衛生科隊員による止血法の教育

 2日目の12キロ徒歩行進体験では、履き慣れない半長靴で高低差の大きい演習場内を悪戦苦闘しながら行進。途中の大休止で喫食した戦闘糧食は「おいしい」「毎日食べたい」など、とても好評だった。

画像1: 行進体験間の小休止によりほっと一息

行進体験間の小休止によりほっと一息

画像2: 行進体験間の小休止によりほっと一息

行進体験間の小休止によりほっと一息

 行進終了の直前には、仲間が負傷したという想定で状況が付与され、各体験入隊者は疲労困憊(こんぱい)の中、最後の力を振り絞って負傷者を担架に乗せ、目的地まで搬送したところで状況終了のホイッスルが鳴り、全てのカリキュラムを終了した。

画像: 疲れのピーク、仲間と協力し合い坦架搬送

疲れのピーク、仲間と協力し合い坦架搬送

 3日間の隊内生活体験を終え、体験入隊者から提出された所感文では、今回の体験入隊実施に対する感謝や、自衛隊を尊敬する気持ちを始め、今後体験してみたい訓練内容や要望事項について正直な感想がつづられており、今後の体験入隊を企画する上で参考となる意見を得た。

 18普連は「引き続き各種広報施策を通じ、自衛隊が真摯しんしに取り組む姿を幅広く部内外に発信していく」としている。

<編集部より>

 本日の2面は「隊内生活体験」を紹介しました。別名・体験入隊。企業の研修などでよく企画され、自衛隊の基本動作や歩行訓練などを行います。真駒内駐屯地18普連では企業の新入社員2人が3日間にわたり、規律や団結心などを育んだようです。自衛隊の理解にもつながる、素晴らしいイベントです。写真は負傷した仲間を搬送する様子。隊員たちの指導を受けて、頑張る社員。迷彩服だらけの「ザ・自衛隊」の雰囲気があふれています。

 ちなみに、筆者もその昔、「体験入隊」を2度、経験しました。訓練の大変さもさることながら、真摯(しんし)に向き合わなければならないという当たり前のようで、なかでも、なかできない姿勢が20~30代の軟弱な自分にはとても勉強になった記憶があります。隊員たちにとってはそれが日常。「国を護(まも)る」というとてつもない任務を支えているのは、こうした気持ちの部分があればこそ、と改めて思った次第です。

続きはPDFにて防衛日報をご覧ください。

→防衛日報4月26日付PDF


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