国交樹立70周年の節目に

 【2023年2月7日(火)2面】 航空自衛隊は1月16日から26日の間、インド空軍と戦闘機共同訓練(ヴィーア・ガーディアン23)を実施した。訓練は、日印首脳共同声明、日印「2プラス2」で合意し実現に至った、国内における空自と印空軍との初の戦闘機共同訓練で、日印国交樹立70周年という大きな節目での実施でもあり、空自は「大変意義深いものとなった」としている(写真は空自ホームページ、ツイッターから)。

防衛協力をさらに深化

 空自によると、今回の日印戦闘機共同訓練は、空自の戦術技量の向上、日印空軍種間の相互理解の促進、防衛協力のさらなる深化を図るのが目的だった。

 1月16日から同26日の間(印空軍戦闘機の展開は同10日から27日の間)、百里基地、同周辺空域と入間基地で実施された。

画像: 両国の戦闘機を前に記念撮影

両国の戦闘機を前に記念撮影

各種戦術訓練を展開

 参加したのは、空自から7航空団(百里)のF2・4機、航空戦術教導団(小松)のF15・4機、中部航空警戒管制団(入間)、印空軍から約150人が参加した。また、西部航空コマンド220飛行隊のSu30MKI・4機、西部航空コマンド81飛行隊のC17輸送機・2機(展開・撤収時の輸送のみ)も加わり、各種戦術訓練を実施したという。

文化交流で相互理解

 また、もちつきやヨガ教室など、文化交流も実施するなど、日印空軍種間の相互理解や防衛協力を深化させた。

画像: 日印文化交流の一環として行われたもちつき。インド空軍の隊員は初めて見るもちつきに興味津々。あんこやきな粉にお汁粉、インド用にカレーパウダーも準備した

日印文化交流の一環として行われたもちつき。インド空軍の隊員は初めて見るもちつきに興味津々。あんこやきな粉にお汁粉、インド用にカレーパウダーも準備した

 時事通信によると、井筒空幕長は1月26日の定例記者会見で日印戦闘機共同訓練について、「特別な戦略的パートナーシップにある日印の連携をさらなる高みに引き上げることができた」と評価した。

 井筒空幕長はまた、今後のインドでの開催については「実施できるよう調整を進めたい」と述べた。

画像: 1月28日、空自との初めての日印戦闘機共同訓練が終了。お別れのセレモニーの後、印戦闘機は百里基地を飛び立った

1月28日、空自との初めての日印戦闘機共同訓練が終了。お別れのセレモニーの後、印戦闘機は百里基地を飛び立った

 訓練は、昨年の日印首脳共同声明と日印外務・防衛閣僚会合(2プラス2)での合意を受けたもの。外務省によると、その中の「二国間安全保障協力」として、日印間の安保・防衛分野における協力の飛躍的拡大を確認した上で、「今後も二国間・多国間の共同訓練を重層的に実施していく」ことなどで一致した。

 空自は「今後も日印空軍種間の防衛協力・交流を推進し、『自由で開かれたインド太平洋(FOIP)』の維持・強化、地域の平和と安定に寄与してまいります」としている。

画像: 空自、印空軍と初の戦闘機共同訓練「ヴィーア・ガーディアン23」を実施

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