【2022年11月4日(金)2面】 <愛知>陸自10師団(師団長・中野陸将)は9月17日から23日の間、東富士演習場で台風14号の影響により、激しい雨と強風が吹く過酷な状況の中、令和4年度「第2次師団訓練検閲」を実施した。
10通信大隊はシステム通信 10偵察隊、情報業務を受閲
受閲部隊である10通信大隊は、「情報と火力の連携に資するシステム通信に関する部隊運用」、10偵察隊は「師団の情報と火力の連携フローに基づく情報業務」をそれぞれの訓練検閲項目として受閲した。
また、14普連(防御)と35普連(攻撃)は、訓練部隊として対向方式で検閲に参加した。
検閲に先立ち、統裁官の中野師団長は、10通信大隊に対し、「作戦全般の戦況に応じた継続的かつ主動性ある通信確保」を、10偵察隊に対し、「作戦全体を担う誇りと執念を持った偵察行動」をそれぞれ要望した。
10通信大隊は、守山駐から東富士地区までの前進経路上4カ所に無線中継組を先行させ、前進間の司令部と部隊間の通信を確保した。集結地占領後から攻撃戦闘間は、衛星通信、無線中継、映像伝送機能などを駆使してシステム通信組織を構成・維持し、戦闘部隊の情報共有に必要なシステム通信基盤を確立し、師団長らの状況判断を容易にした。
10偵察隊は、春日井駐を出発後、師団の最先頭を行進し、東富士地区に前進。暴風雨の中、敵情解明のための偵察活動を行った。
また、システム通信を活用して重要目標発見に伴う迅速、正確な射撃要求や射撃効果の確認などを行い、情報と火力を連携した火力発揮に貢献し、師団の任務達成に寄与した。
講評で統裁官は、各受閲部隊に対し、「検閲を通じて得られた教訓を生かし、いかなる任務をも完遂し得るよう、さらなる練成を重ね、部隊の精強化に努めてもらいたい」と述べた。