十勝岳噴火に備え-積雪のない時期で初|上富良野駐屯地

 【2022年10月12日(水)2面】 <北海道>上富良野駐14施設群(群長・河端1陸佐)は9月9日、十勝岳望岳台周辺と十勝岳火山砂防情報センターで、十勝岳火山防災協議会が主催した令和4年度「非積雪期十勝岳噴火防災訓練」に参加した。訓練は、およそ30年周期で噴火を繰り返している十勝岳で突発的な小規模噴火における火山災害を想定し、災害対処能力の向上と関係機関との連携強化を図るのが目的。

 防災訓練は毎年2月、降り積もった雪が噴火により解けて泥流となり、下流の地域へ被害が出ることを想定して行っているが、積雪のない時期に行われたのは今回が初めて。

 当日は、雲一つない秋の空に十勝岳からの白い噴煙が映える中、訓練が開始された。

 自衛隊からは、2師団、4特科群、そして14施設群から5人の隊員が参加。警察、消防、各自治体、協力団体と共同で小規模噴火による負傷者を救助する訓練が行われた。

 当初、上空から国土交通省北海道開発局の小型無人ヘリコプターや美瑛町、4特科群のドローンによる負傷者の捜索を行い、その後、14施設群の5人が消防、警察と合同で負傷者の救助へ前進。担架で約1.5キロにおよぶ登山道を懸命に救助・搬送して、訓練が終了した。

 14施設群は「今回の訓練によって、消防、警察など関係機関との連携を強化するとともに、災害対処能力の向上を図ることができた。今後もあらゆる事態に即応できるよう任務に邁進(まいしん)していく」としている。

画像: 噴煙をあげる十勝岳

噴煙をあげる十勝岳

画像: 十勝岳火山砂防情報センターで情報収集

十勝岳火山砂防情報センターで情報収集 

画像: 救助へ前進する前の調整

救助へ前進する前の調整

画像: 負傷者の救助へ前進

負傷者の救助へ前進

画像: 小型無人ヘリコプターが火口上空へ向かう

小型無人ヘリコプターが火口上空へ向かう

画像: 負傷者を搬送

負傷者を搬送

画像: 急斜面を消防、警察と連携し、負傷者を搬送

急斜面を消防、警察と連携し、負傷者を搬送

画像: 負傷者に声をかけながら搬送

負傷者に声をかけながら搬送

画像: テレビ局や新聞社が取材に訪れた(上空には小型無人ヘリ)

テレビ局や新聞社が取材に訪れた(上空には小型無人ヘリ)

画像: 上富良野駐屯地から見える十勝岳(写真中央)

上富良野駐屯地から見える十勝岳(写真中央)


◆関連リンク
陸上自衛隊 上富良野駐屯地
https://www.mod.go.jp/gsdf/nae/2d/unit/butai/kamifu_station/kamifuranohp.html


【2面特集記事】
<各地で防災訓練>
(美幌駐6普連)震度6弱を想定 市総合訓練で災害対処
(陸自15旅団)沖縄県と大規模地震・津波で連携


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