新隊員特技課程・曹候生課程後期教育修了式
厳しい訓練に耐え、心身を鍛えた精鋭たち 次は中隊、そして「普通科戦士」へ
【2022年10月7日(金)2面】 新隊員特技課程、そして一般陸曹候補生課程後期教育。それぞれの区切りとなる修了式が9月、各地で行われた。7月から連日の厳しい訓練を乗り越えた新隊員たちの表情は精悍(せいかん)そのものだ。中隊という新たな舞台へ進む精鋭たちに、上官から厳しくも温かい激励の言葉が送られた。
「『風雪磨人』をモットーに」
<北海道>遠軽駐25普連(連隊長・茶園1陸佐)は9月20日、同駐で令和4年度「新隊員特技課程および一般陸曹候補生課程後期教育修了式」を実施した。
7月に全国各地の入隊先から遠軽に着隊後、行進訓練や体力練成などの普通科隊員としての共通科目のほか、軽火器と迫撃砲の特技ごとの訓練をこれまで重ねてきた。
式では国歌斉唱の後、教育開始にあたり、隊員を代表して萩原2陸士が教育修了し、中隊配属になった旨を連隊長に申告した。
連隊長は式辞で、「諸官らは約82日間、厳しい訓練を耐え抜き、心身を鍛え、知識技能を涵養(かんよう)した。日々の努力に対し、心からうれしく頼もしく思う。中隊配属後も訓練に励み、『風雪磨人』の精神をモットーとした連隊の隊員になれるよう、引き続き努力していってもらいたい」などの言葉を送った。
修了式を終えた新隊員たちは、それぞれ配属先の中隊に向かい、新たな日々が始まった。
「後期教育」を終えて
後期教育の修了にあたり、遠軽駐から2人の精鋭の所感文が寄せられました。
努力は必ず報われる|25普連本部管理中隊・北野伶旺(れお)2陸士
後期教育を迎え、前期教育に比べて時間の経過が早く感じました。前期と違い、扱う装備の種類が増え、訓練の内容は、より本格的なものでした。また、35キロ行進を行った際、同期の皆が疲労している中、励まし合い、全員で完歩できたのは良い思い出です。
自衛官を志願したきっかけは、地元の熊本県で発生した熊本地震で被災した際の自衛官の姿を間近に見て、自分も人の役に立ちたいと思ったことです。
教育中、体力に不安があったため、毎日、筋トレを続けました。訓練の疲れでくじけそうになったこともありましたが、意地でもやり遂げた結果、体力伸び率優秀で表彰していただき、努力は報われることを学びました。
これから中隊配属となりますが、努力をする隊員でありたいです。来年入隊してきた後輩たちに良い先輩陸士としての姿を見せたいと思います。
初めからあきらめない| 25普連3中隊・井上葉月2陸士
幼い時から自衛官になることが夢でした。自分の長所である体力などを国や人々のために何かしたいと考えたことと、東日本大震災での自衛官の活動を見て、災害があった際には自衛官として人々の助けになりたいと思ったのが志願の理由です。
前期教育を終え、遠軽に配属された当初は覚えることが非常に多く、毎日復習をしなければなりませんでした。
また、男性隊員と打ち解けられるか非常に不安でしたが、行進訓練や体力検定に向けてトレーニングをともにし、お互いに頑張ることができました。初めからあきらめるのではなく、できる努力をたくさんすることが大切だと学びました。
教育中の目標は、体力徽(き)章を取ることでした。休日はインターバルトレーニングなどの走り込み、筋力トレーニングを頑張りました。教育最後の体力検定で、総合点数は狙っていた300点満点ではありませんでしたが、体力徽章を取ることができました。
中隊配属後は当たり前のことを当たり前に行い、しっかりあいさつをして、いつも元気で仕事のできる隊員になれるよう、頑張っていきたいと思います。
<2面特集記事:新隊員修了式>
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