隊員180人、車両60両が圧巻の行進
【2022年8月18日(木)2面】 <北海道>美幌駐(司令・河村1陸佐)は7月17日、同駐創立71周年記念行事の前日行事である市中パレードを美幌町内で実施し、翌18日には、同駐で記念式典などを隊区内2市8町の関係者と3年ぶりに挙行した。両行事では、ともに女性自衛官が旗手として活躍。6普連旗手を久保田3陸尉が、101特科大隊旗手を山口3陸曹が大隊初の女性旗手として務めた。
7月17日、午後1時から美幌町内のメイン道路では市中パレードに先立ち、5音楽隊がミニコンサートを開催し、美幌町民に笑顔と幸せを届けた。
市中パレードは午後1時30分から町道1号(通称・桜通り)を約550メートルにわたり通行止めとし、美幌駐部隊人員約180人、車両約60両が行進。来賓、数多くの沿道の観客を前に堂々の行進を披露した。
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翌18日には、美幌駐で駐屯地創立71周年記念式典が挙行された。新型コロナウイルス感染防止措置から公募による入場を制限した状況での行事実施となったが、公募の上限の約1000人は、あっという間に上限に達した。
午前10時。記念式典の式辞で河村司令は、「美幌駐の発展は、今日までの諸先輩方の功績と美幌町をはじめ隊区内の地域の方々の支えのたまものであることを忘れることなく、加えて『信頼は、小さな信頼の積み重ねでしか築くことはできない』ことを胸に刻まなくてはならない。そのためには、引き続き、われわれ一人ひとりが自衛隊の任務、そして服務の宣誓に書かれていることを胸に、『当たり前の明日を迎えるために』、日々の訓練に邁進(まいしん)していく」と誓った。
6普連は、あらゆる任務を完遂できることを表現するため、本部管理中隊、1中隊は、武力攻撃事態などへの任務を表現するためフル装備での服装で車両行進、2中隊は冬季の任務を表現するため、隊員は冬季服装を身に纏(ま)とい、78式、10式雪上車、冬季迷彩を纏った高機動車で行進、同3中隊は、災害派遣の任務を表現するため、隊員は災害派遣時の服装の陸自ベストを身に纏い、災害派遣時に出動する車両で観閲行進を実施した。
来場者からは、「普段、記念行事では冬季装備や災害派遣装備は見られなかったので、新鮮さを感じた」との声があった。
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観閲行進終了後は、5音楽隊(帯広)による音楽演奏、5偵察隊(別海)、6普連の混成部隊によるオートバイドリル、迫力ある公開訓練(6普連1中隊基幹部隊)を実施し、訪れた多くの来場者を魅了した。
特に90式戦車の体験試乗は、300人以上の希望が殺到する中、抽選により幸運にも50人が当選し、普段、見られない戦車試乗に子供から大人まで人気が集中した。
記念行事は、終日大にぎわいを見せ、来場者からは「とても楽しかった。来年もまた来たい」との声があった。
美幌駐は「駐屯地の地域住民に対する信頼感の醸成、防衛基盤の拡張を図ることができた」としている。