地対艦ミサイル発射機用掩壕を構築
【2022年7月21日(木)2面】 <北海道>上富良野駐14施設群(群長・上林1陸佐)は6月13日から16日の間、十勝岳連峰の麓にある上富良野演習場で301坑道中隊の訓練検閲を実施した。検閲は、「防御支援に任ずる坑道中隊の行動」を課目として行われ、統裁官の上林群長は「301坑道中隊施設力の最大限発揮と被害の局限による任務の完遂」「作戦の全局面における各種管理の徹底」を要望した。
13日午後、中隊は上富良野演習場へ前進。集結地を占領し、14日、坑道式構築物である地対艦ミサイル発射機用掩壕(えんごう)の構築を開始した。
少数精鋭の専門技術集団は、中隊長の中村1陸尉を核心に中隊一丸となり、岩盤の掘削、コンクリートの吹き付けなどを実施し、任務に邁進(まいしん)。15日、MLRS(多連装ロケットシステム)陣地の構築を開始した。
途中、器材の故障などがあったが、16日、与えられた全ての任務を完遂した。
訓練検閲の実施にあたり、旭川駐に所在する2施設大隊から隊員3人の支援を受け、ドローンを活用して掩壕構築位置や集結地、車両、MLRS陣地の偽装などの状況を上空からの映像により検証した。
今回、初めて訓練検閲に参加し、優秀隊員に選ばれた坑道小隊施設手の阿部1陸士(富良野市出身)は、「夜間、暗い中の作業がとても難しかったです。今回の経験を次に生かしていく」と気持ちを引き締めた。
14施設群は「引き続きいかなる任務にも即応できるよう、群長要望事項である『日々前進』『団結・連携』を実践していく」としている。