【2022年4月7日(木)1面】 岸信夫防衛大臣は3月29日の閣議後会見で、ウクライナの首都「キエフ」の名称表記について、防衛省作成の資料ではウクライナ語に沿った「キーウ」も併記することを明らかにした。
大臣は「主要メディアでウクライナ語の発音に基づいた『キーウ』の表記も用いられるようになってきている。国民に向けた情報発信との位置づけを踏まえて併記した」と説明した。
「キエフ」の名称表記をめぐっては、自民党内から「侵略している側のロシア語に基づいていて適切ではない」として「キーウ」を用いるよう求める意見が出ていた。防衛省は同日の自民党会合で、「キーウ(キエフ)」と書かれた資料を配布した。
欧米メディアでは、ロシアへの抗議の意味合いを込め、「キーウ」を使用する動きが広がっている。
一方、外務省も3月31日、「キエフ」から「キーウ」に変更すると発表した。また、首都以外の地名についても、ウクライナ語による読み方に基づく呼称に変更するとした。
外務省は、「ウクライナ政府の意向について照会を行っていたところ、回答が得られた」としている。