【2022年4月1日(金)1面】 令和4年度がスタートした。新型コロナウイルス感染症は、まだまだ予断を許さない状況だ。引き続き、自衛隊のさまざまな活動に影響を与えるだろう。そんな中、自衛隊を少しでも多くの人に理解してもらうため、地本の広報活動は変わることはない。それどころか、パワーアップしてきてもいる。年度始めは、1、2面でフル展開。1面は、自衛隊の魅力を伝えるため、講話やイベント、説明会などに奔走する広報官らの姿を、3月中の報告を中心に特集。2面では、新年度に向けて一足早く人、組織が動くなど、団結心を新たにした各部隊の様子をそれぞれ紹介する。
身近に感じられた|神奈川地本
神奈川地本横浜出張所(所長・田中3陸佐)は3月18日、横浜市立日吉台中学校で開かれた「職業講話」に協力し、自衛隊の仕事について説明した。
講話は、同中から生徒の進路指導の一環として自衛隊の仕事を伝えたいとの要望を受けて実現。自衛隊の仕事に興味を持つ2年生21人と1年生19人が参加した。
講話では、田中所長が自衛隊の全般説明をした後、制度説明や自身の災害派遣の体験などを話し、最後に、日本の平和と安全を守る自衛隊という職業があるということを覚えておいてほしいことを伝えた。
参加した生徒たちからは、「自衛官を目指したきっかけは」「やりがいは何ですか」「自衛官になるために必要な資格はありますか」などの質問をしたり、積極的にメモを取り一生懸命に話を聞く姿勢が見られた。
講話終了後は、「自衛隊を身近に感じることができた」「いろいろな職種があることをはじめて知った」などの感想があった。
横浜所は「今後も積極的に各学校の職業講話などに協力し、自衛隊の仕事に対する理解を深めていきたい」としている。
考え方が変わった|熊本地本
熊本地本(本部長・橋本1陸佐)は3月14日、熊本地方合同庁舎で熊本県自衛隊家族会の光永邦保事務局長に引率してもらった県内の大学生6人に対し、「防衛講話」を実施した。
講話は、昨年度に続き2回目。防衛思想の普及を目的に、わが国周辺の安全保障環境に関し、中国、北朝鮮、ロシアの軍事動向と新たな領域である宇宙・サイバー・電磁波の取り組みや、自衛隊の任務、組織、幅広い職種・職域、現在実施しているさまざまな活動について説明した。
講話を受けた学生たちからは、「自衛隊のことについて何も知らなかったが、今回、さまざまなことを学び、やりがいのある魅力的な仕事だなと感じた」「私にとって自衛隊はもっと別の世界のように思っていたが、今回の講話を通じて自衛隊に対する自分の考え方が大きく変わった。少し身近な存在として関心を持つことができた」などの感想があった。
また、引率した光永事務局長からは「本部長自ら懇切丁寧なレクチャーをいただき、心より感謝申し上げます」とのお礼の言葉があった。
※橋本本部長の「橋」は、正しくは旧字となります。
熊本募集案内所(所長・淀川3陸佐)は3月8日、ルーテル学院高校で行われた「職業人講話」に参加した。
講話は、さまざまな職種の話を聞くことにより、生徒の人生観や進路について学びを深めてもらうのが目的で、「社団法人みらいず設計Lab」の協力の下、生徒からの要望が多かった15の業種が参加した。
当日は、生徒自身が興味のある業種4種を選択し、経験談を聞いたり懇談する形式で行われた。
自衛隊は、陸自ブース(西部方面特科連隊担当)と空自ブース(熊本地本担当)の2カ所で計82人の生徒に対し、職業説明を実施した。
自衛隊ブースを訪問した生徒たちは、陸空自の概要について学ぶとともに、演習や国境での勤務など、自衛隊ならではの経験談に興味津々のまなざしで聞き入っていた。
参加した生徒のほとんどが、自衛隊に多様な職種があることを知らなかった様子で「将来、なりたいと思っていた職業が自衛隊の職種・職域にもあった。進路の選択肢として自衛隊も考えたい」と将来への意気込みを語っていた。
熊本地本は「引き続き学校や協力団体との連携を密にし、自衛官募集目標達成に邁進(まいしん)する」としている。
教諭「理解深まった」|静岡地本
静岡地本富士地域事務所(所長・本間3陸尉)は2月25日、西富士中学校(富士宮市)で1年生24人に「職業講話」を実施した。
講話は、地域で働く大人の仕事への思いや生き方に触れることで、生徒が自分の将来の職業選択や心構えについてより考えを深めるために行われた。
講話の中で本間所長は、自衛隊の任務や活動、自衛官の生活などについて自身の経験を踏まえて説明するとともに、動画を活用し、多岐にわたる職種や現役自衛官の勤務状況などを紹介した。
また、生徒からは自衛隊に入隊した理由や女性自衛官の活躍など多くの質問があり、一つひとつに丁寧に答えると、それまでの「厳しそう」「体力がないとできない」といった自衛隊の印象が変わり、関心が高まった様子だった。
担任教諭からは「理解が深まり、イメージが変わった」との声があり、今後も防災教育や部隊見学などを継続的に実施できるよう話し合った。
富士所は「今後も地域の学校との連携を図り、将来を担う若者に対して自衛隊の魅力を積極的に発信していく」としている。