新年、おめでとうございます。皆様におかれましては、穏やかな新春をお迎えのことと存じ上げます。

 現在のわが国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しており、周辺国による軍事力のさらなる強化や軍事活動の活発化の傾向は依然として顕著であります。

 こうした状況を踏まえ、令和4年は、自衛隊の統合運用態勢強化にあたり次の3点を重視して参ります。

 1点目は、統合のさらなる発展による「抜本的な防衛力の強化」です。現下の安全保障環境に的確に対応するため、新たな国家安全保障戦略、防衛計画の大綱などの策定に向け、各種検討に着手しました。領域横断作戦の深化の必要性が高まる中、「多次元統合防衛力」構築に向けて、新たな領域に係る態勢整備や全領域での能力向上を図って参ります。

 2点目は、「日米同盟のさらなる強化」です。国家間の競争が顕在化している今、普遍的価値と戦略的利益を共有する米国とのさらなる関係強化は、わが国の安全保障にとってこれまで以上に重要です。米軍との共同による抑止力を有効に機能させ、隙のない態勢を構築し、あらゆる事態に適切に対応して参ります。

 3点目は、「自由で開かれたインド太平洋」の実現です。地域全体の平和と繁栄を確保するためには、日米同盟を基軸に豪印や欧州、アジア各国などの同じ志を持つ国々と平素から連携を密にし、望ましい安全保障環境の創出に向け協働することが極めて重要です。防衛交流、能力構築支援、共同訓練などのさまざまな取り組みを通じ、多角的・多層的な安全保障協力の推進に努めて参ります。

 新年にあたり、時代の趨勢(すうせい)に適応し、国家、国民の皆様の負託に応えるため、陸海空自衛隊が一丸となり使命の完遂に引き続き尽力することをお誓いいたします。

 本年も引き続き、自衛隊への変わらぬご協力とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。皆様のご健勝とご多幸を心よりご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

【2022年1月6日(木)2面で掲載】


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