【2021年11月30日(火)1面】 防衛省は11月19日、中国海軍のシュパン級測量艦1隻が鹿児島県の屋久島と口永良部島(くちのえらぶじま)付近の海域で17日夜に領海侵入したと発表した。日本政府は、外交ルートを通じて中国政府に懸念を伝達した。
同省が中国海軍艦艇の領海侵入を確認して公表したのは、平成29年7月以来4度目。武器使用が可能になる自衛隊法に基づく海上警備行動は発令されなかった。
日本周辺では中国とロシアの爆撃機それぞれ2機ずつが同19日、日本海や東シナ海で長距離飛行し、空自の戦闘機が緊急発進(スクランブル)した。
また、同18日午後5時ごろ、対馬の北東約65キロの海域でロシア海軍ウダロイⅠ級駆逐艦1隻を確認。駆逐艦はその後、対馬海峡を南下し、東シナ海へ向けて航行した。
同省は、中国がロシアと連携し、活動を活発化させているとみて警戒を強めている。