【2021年11月19日(金)2面】 <北海道>倶知安駐北部方面対舟艇対戦車隊(隊長・齋藤2陸佐)は10月28日、北電泊原子力発電所共和町オフサイトセンターと倶知安町で実施された令和3年度「北海道原子力防災訓練」に9人が参加した。訓練は、泊原発の緊急事態を想定し、後志(しりべし)管内13町村を中心に行われ、同センターでは、前方指揮所訓練が実施され、射撃幹部、訓練陸曹が参加した。
倶知安町では、台風で尻別川の氾濫による浸水被害が発生し、下水終末処理場へ避難した被災住民が取り残されたことを想定。11飛行隊ヘリコプターによるつり上げ救助訓練が行われた。住民に扮した9月新配置隊員3人が次々と引き上げられ、町中央公園へ搬送するとともに、避難場所である町総合体育館へバスで避難誘導などを実施。自治体などと緊急事態の際の手順を確認した。
北方対舟艇対戦車隊は「今後も自治体などとの連携強化を図るとともに、緊急事態対応能力の向上を図っていく」としている。
「1日防災学校」を支援
北部方面対舟艇対戦車隊長の齋藤2佐は10月13日、京極町立京極中学校生徒に対し、「1日防災学校」を支援した。京極町教育委員会教育長の依頼に基づくもの。
1日防災学校は、北海道教育委員会が所管する事業。児童・生徒らが安全に関する資質・能力を教科など横断的な視点で確実に育むことができるよう、系統的・体系的な防災教育を推進するため、地域コミュニティーの核となる学校で家庭や地域と連携して実施するもので、京極消防署と連携して支援した。
この日は、同校体育館で2年生27人に対して防災講話を実施した。その後、グラウンドで全校生徒を対象とした避難訓練、調理室で煙体験を実施した。
生徒たちは、災害時の危険や気を付けることなどに理解を深め、災害時に自身ができることについて具体的に考えており、感想のほとんどが、「普段、あまり聞けない自衛隊の暮らしやルールなど自衛隊の災害でのたくさんの種類の活動が聞けて貴重な機会で楽しかった」などだった。
北方対舟艇対戦車隊は「支援を通じて自衛隊に対する理解、信頼感の醸成を図るとともに、自衛隊への魅力を感じてもらい、今後の進路選択肢の一つとして自衛隊の認知度の向上に努めていく」としている。