【2021年11月2日(火)1面】 自衛官の募集広報と退職自衛官の支援は、地本の大きな活動の「両輪」といえる。あすの自衛隊を担う人材を獲得する一方で、さまざまな経験を積んだ自衛官を今度は社会へ送り出していく。全国各地の「入り口(募集)」と「出口(援護)」の活動を随時報告する。

【募集】講話で「育てる募集」|鹿児島地本

 鹿児島地本鹿児島募集案内所(所長・迫口1陸尉)は10月1日、鹿児島市立吉田北中学校で、自衛隊に興味のある生徒に対する職業講話を実施した。同校から校内ハローワークへの参加依頼を受けたもので、3年生が対象。キャリア教育の一環として、さまざまな職業に就く人たちの話を聞いたり、実際に体験をしたりする活動を通して自分の生き方について考えるとともに、望ましい勤労観や職業観を育成するのが目的。自衛隊のほか、保育士とビューティーアドバイザーの講師がそれぞれ招へいされた。

 自衛隊会場には28人が参加。自衛隊の役割、活動内容、陸海空の職種などを説明した。また、陸自の個人装備品を展示することでさらに興味を持たせ、崇高な任務を持つ自衛隊という職業の魅力を最大限アピールすることができ、自衛隊への理解促進・拡充を図ることができた。

 参加生徒から、「自衛隊を選んだ理由と動機は何か」「自衛隊に就くために必要な資格や免許はあるか」「仕事の大変さと喜び、やりがいは何か」など数多くの質問があった。

 また、「たくさん職業があることに驚いた」「装備品を間近で見ることができてすごく興味が持てた」「自衛隊の人たちがいなければ、私、家族、大切な人を失っていたかもしれないと思うと感謝しかないです」などの声も聞かれた。

 中には、「将来、自衛隊の皆さんのように誰かを助けられる、困っている人に手を差しのべることができる自衛官になりたい」などと熱心な生徒も散見された。

 鹿児島所は「引き続き、各種ニーズに沿った広報に努め、中・長期的な募集基盤を拡充し、育てる募集活動に取り組むとともに、より多くの募集対象者に自衛隊の魅力を広報し、入隊意欲の高い適質人材の獲得に取り組んでいく」としている。

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【募集】オンライン女子会で|山梨地本

 山梨地本(本部長・前野1陸佐)は9月7日、山梨地本の陸海自の2人の女性隊員と浜松基地の空自の女性隊員が、山梨県内の女子大生と大学のキャリアセンタースタッフとでZoomを利用し、オンラインでの女子会を行った。広報活動を行う中で、毎回女性の参加率が高く、熱心に聞いてもらえることから、女性に特化した対話形式のイベントを開催することを企画した。

 女子会では、参加した学生から普段なかなか聞けない自衛隊内での生活や入隊した経緯、部隊配属されるまでの流れなどについて質問があり、女性隊員が境遇や環境の違いを交えながら回答した。

 学生から「私生活に自由はありますか」という質問に対し、女性隊員が「土日は基本的にはお休み。勤務が終了した後に外出をすることもできます」と回答すると、学生は「外出の自由もきちんとあるのですね」と驚いた表情を浮かべていた。

 また、キャリアセンターの方からは「入隊を志願した際、家族の反応はどうだったのか」「どうやって説得したのですか」という家族側の視点からの質問もあった。

 女性ならではの悩みや不安についての質問もあり、「男性隊員には相談しにくいことも、オンライン女子会で疑問や不安を解消できた」という感想もあった。

 山梨地本は「オンライン女子会が今後の職業選択の参考になれば幸いだ。今後も開催を企画していきたい」としている。

画像1: 【募集】オンライン女子会で|山梨地本
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【募集】高校訪問 校長と懇談|埼玉地本

 埼玉地本(本部長・山下1空佐)は9月30日、県立大宮高校で加藤校長と懇談を実施した。懇談は同校に対する過去の受験、入校(昨年度は防衛大学校へ1人入校)に対するお礼と今後の各種試験への受験を依頼するとともに、自衛隊、幹部自衛官などの役割、やりがい、魅力などについて説明するのが目的。

 懇談は、終始和やかに行われ、校長からは生徒の進学に関する傾向や将来の仕事に関する考えなどについて話があった。最近は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、医療の現場に貢献したいという熱意を持った学生が増え、医大受験者が増えているという。

 本部長からは、最近の自衛隊に対する任務の拡大、国民から信頼や期待も大きくなっており、医療の分野で東京と大阪に自衛隊大規模接種センターを設け、ワクチン接種促進の手伝いをしていることなどの紹介もあった。

 その際、自衛隊は人が基盤の組織であり、入隊・入校者を一人前の自衛官に育て上げることだけでなく、退官する際も就職先をしっかり援護する素晴らしい組織であるとの説明を行い、加藤校長も自衛隊の組織力に感心していた。

 埼玉地本は「今後も各学校に対して自衛隊に対する理解を深め、各種試験への受験者を増やすために効果的な募集広報を実施するとともに、積極的に募集基盤の強化につなげていく」としている。

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