鳥取地本(本部長・村岡1空佐)は7月6日から9日の間、大山町立名和中学校と大山中学校の依頼により中学生8人の職場体験学習を支援した。
まず空自美保基地で2日間の職場体験が行われ、基地が保有するC2輸送機のコックピットや貨物室、エンジンの見学をし、大きな機体を間近で興味深く見る姿が見られた。
修理隊工作班では、工具を使用してキーホルダーを作成、補給隊燃料小隊では、燃料給油車の試乗と給油スタンドでの給油の方法を体験した。飛行隊では、C2のシミュレーターを見学し、リアルな映像に感動していた。また、隊員食堂では隊員と同じメニューを体験喫食した。
翌日は、通信隊で通信機材を使用した交信体験や衛生隊で救急車や機材の説明を受けたほか、消防小隊では、消防車の試乗、放水見学の後、消防服の試着やホースを実際に展張するなどの消防体験を行うとともに、体力測定を行い2分間の腕立て伏せの回数を競っていた。
また、管制隊ではなかなか入ることのできない管制塔オペレーションルームなどを見学。最後に、気象隊で気象に関する説明を受け、美保基地での職場体験を終了した。
8日からは大山中のみが米子駐での職場体験の予定だったが、鳥取県中西部に大雨による気象警報が出ていたことから8日は中止となり9日のみの実施となった。
駐屯地では、高機動車に体験試乗して駐屯地内を回り、資料館などを見学。基本教練で敬礼動作を真剣に行って緊張感を高め、その後、地図の見方やコンパスを使用した距離と方位の観測方法の教育を受けた。
米子駐での昼食は、自ら準備して飯ごう炊飯によりご飯を炊き、チキンライスやミートスパゲティ、みそ汁などを楽しく真剣に作り、おいしそうに食べていた。
その後行われたロープ訓練では、緩やかなスロープを斜面に見立てた降下要領を体験。人命救助訓練では、通報を受けてから現場に進出して要救助者に見立てた隊員を救助する一連の流れを代表となった生徒が指揮をとり、隊員の説明を受けながら救助作業を行った。
生徒たちからは「疲れたけどすごく楽しかった」「参加してよかった」などの感想が聞かれた。
鳥取地本は「職場体験学習を通じて自衛隊の多岐にわたる業務の一部を体験・見学することにより、自衛隊を正しく認識して身近に感じてもらい、将来の職業選択の一助としてもらうことを念頭に、今後も部隊と連携して職場体験学習を支援し、一人でも多く自衛隊を知ってもらいたい」としている。