鳥取地本(本部長・村岡1空佐)は2月3日、空自美保基地で実施された境港総合技術高校機械科の1年生23人と教諭2人の職場見学を支援した。見学は、同校が「地元企業に学ぶ」と題して生徒の進路選択の一助として毎年実施している。
生徒たちはまず、美保基地のC2輸送機を見学。座席に座ったり、貨物室の内装を間近で見たりして、航空機を体感した。コックピットでは操縦桿を握って喜ぶ姿が見られた。
工作分隊では、航空機の機体の傷やゆがみの溶接修理、塗装などを行う職場を見学。機械科では実習授業があり、生徒たちは初めて見る作業機械や整理整頓された工具に興味津々の様子だった。また、溶接技術は数年ごとに検定試験があるほど技術が問われると聞くと、隊員が技能の維持・向上のために作った工作物を手に取って食い入るように眺めていた。
車両整備分隊では、同校機械科卒業のリクルータで、同分隊整備員の杵築空士長から説明を受けた。学校の先輩ということもあり、会話も弾んでいた。
生徒たちは、車両整備のために分解してあるパーツや性能点検に使う器材なども見学。特殊な工具を手に取って確かめていた。同行した教諭は「車両整備士の資格取得を目指している生徒もいるので、とてもよい経験になった」と話していた。
最後に自衛官の仕事を説明。さまざまな職種があることや、「ありがとう」と言ってもらえる、やりがいのある仕事であることを伝えると、「自衛隊に興味が湧いた」と話す生徒もいた。
鳥取地本は「機械科の生徒に、学校で学んでいることとつながる職場を見せることで、自衛隊にも自分の知識や技術を生かせる職場があることを知ってもらえる機会になった。今後も今回のように部隊と連携を図り、自衛隊の魅力を発信することで、募集基盤の醸成に努めていく」としている。