初めての生地(河川)訓練に挑む若手隊員。茨戸川(北海道石狩市)で軽門橋を構築し、車両を運搬する瞬間を防衛日報社が記録。その姿を写真で紹介する。
初めての生地(河川)訓練に挑む若手隊員。茨戸川(北海道石狩市)で軽門橋を構築し、車両を運搬する瞬間を防衛日報社が記録。その姿を写真で紹介する。
5月27日、茨戸川渡河訓練場で岩見沢駐12施設群の若手隊員に対し「令和7年度第1回小隊訓練(渡河)」を実施し、渡河任務に必要な練度向上を目的に初めて生地(河川)で軽門橋構築に臨んだ。アルミ導板を担ぎ掛け声を合わせながら車両を慎重に運搬する彼らの姿を追った。
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【特集:第12施設群Vol.1】生地で初の渡河訓練 若手隊員が練度向上図る
軽門橋構築
アルミ導板を持ち上げ、渡河ボートを下に滑りこませていく。
構築の間も、渡河ボートが岸から離れないよう「もやいロープ」で操作が続けられた。
アルミ導板の下に配置した渡河ボート同士を連結していく。
この時、渡河ボート同士が近すぎると連結できなくなるため、他の作業をしている隊員との連携が不可欠予となる。写真のように渡河ボートが近すぎると、接続する金具が装着できない。
車両積載時の転覆を防ぐため、連結の確実さや導板規制金具への装着状況を入念に確認する。
導板規制金具への装着が甘い場合
導板規制金具とアルミ導板が確実に装着された場合
わずかなずれも事故につながるため、班長(写真:田部井3陸曹)には的確な指示出しが求められる。
渡河ボートとアルミ導板の固定後は、車両の積載準備に取り掛かる。
車両積載時、車両の重みを受け止める木材を固定するために杭が打たれる。この固定を行わないと木材がずれ、荷重に耐えられずアルミ導板が破損する恐れがある。
試運転を経て、車両運搬へと移る。
車両積載―車両運搬
誘導員(岡3陸曹)の指示に従い1/2トントラックを進行。この時、わずかなずれも重大な事故につながるため、目視を繰り返し、細心の注意が払われた。
車両積載完了後、3舟4導板門橋による軽門橋運搬訓練を開始。岡3陸曹の手旗指示に従い、軽門橋は直進。
初めての誘導に苦戦する岡3陸曹へ、松村中隊長(当時)が逐一指導を行った。
軽門橋は、旋回を繰り返し、時には川の流れに逆らいながら進行を続けた。
その後、軽門橋運搬訓練を終え、岸へと戻り車両を下ろしていく。
その後は、構築時と逆の手順で軽門橋の解体を行っていく。
こうして「令和7年度第1回小隊訓練(渡河)」1日目が終了した。
翌日には、手に汗握るレースが繰り広げられる漕舟訓練が待っている。
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