高市内閣の新たな防衛大臣に就任した小泉進次郎氏(44)=衆院神奈川11区=は10月22日、防衛省で着任・引き継ぎ行事(下記)に臨み、職員らへの訓示で「25万人の命を預かる立場として全身全霊で職責を果たす」と述べ、先頭に立つ覚悟を示した。
また、「戦略3文書」の見直しを検討するほか、日米同盟の深化や人的基盤の強化などを軸に、改めて防衛力の抜本的強化を進める姿勢を示した。
高市内閣の新たな防衛大臣に就任した小泉進次郎氏(44)=衆院神奈川11区=は10月22日、防衛省で着任・引き継ぎ行事(下記)に臨み、職員らへの訓示で「25万人の命を預かる立場として全身全霊で職責を果たす」と述べ、先頭に立つ覚悟を示した。
また、「戦略3文書」の見直しを検討するほか、日米同盟の深化や人的基盤の強化などを軸に、改めて防衛力の抜本的強化を進める姿勢を示した。
小泉氏は10月22日午後、防衛省講堂で儀仗(じょう)隊の栄誉礼を受けた後、殉職隊員慰霊碑に献花。その後、着任式で職員や自衛官ら約600人を前に訓示を述べ、「国民の命と平和な暮らしを守り抜くことが政府の最も重大な責務だ」と強調した。
さらに、「戦後最も厳しく複雑な安全保障環境にある」として、ロシアによるウクライナ侵略を挙げ、「国際秩序が戦後最大の試練を迎えている」と指摘。「いかに厳しい状況でも国民の命と領土・領海・領空を断固守り抜く」と述べ、抑止力と対処力の一層の強化を掲げた。
戦略3文書については、「真に実効的な防衛力の構築に向けて全力で取り組む」とし、スタンド・オフ防衛能力やVLS(ミサイル発射システム)搭載潜水艦を含む新たな防衛力整備の方向について検討を進める考えを示した。
また、日米同盟を「インド太平洋地域の平和と安定の礎」 いしずえ と位置づけ、「早期にヘグセス米国防長官と会談し、抑止力・対処力を一層強化したい」と表明。9月の共同訓練「レゾリュート・ドラゴン25」での連携などを踏まえ、相互運用性の向上に意欲を示した。
人的基盤の強化にも力を入れる考えを示し、「防衛力の根源は人。処遇改善や恩給制度の創設にも取り組む」と明言。自身の原点として「地元の横須賀で体験入隊した際に寝食を共にした自衛官たちへの思い」を語り、「夢と希望を持てる自衛隊をつくるために汗をかく」と述べた。
最後に、「24時間365日、国内外の過酷な環境下で危険を顧みず任務にあたる隊員たちのことを片時も忘れることはない。互いの責務を全力で全うし、防衛省・自衛隊をより良い組織に作り上げ、国民の期待に応えようじゃありませんか」と呼びかけた。
防衛省などによると、小泉大臣は10月23日、部隊初視察として陸自朝霞駐(東京都練馬区など)の陸上総隊司令部を訪れたほか、同25日には海自横須賀基地(神奈川県横須賀市)で、「もがみ型護衛艦」の一つ「くまの」を視察し、防衛装備品の移転推進に意欲を示したという。
小泉 進次郎(こいずみ・しんじろう)
昭和56年、神奈川県横須賀市出身。44歳。関東学院大卒、米コロンビア大大学院修了。米戦略国際問題研究所(CSIS)研究員。平成21年の衆院選で初当選。環境大臣、内閣府特命担当大臣(原子力防災)、気候変動担当大臣、衆院安全保障委員長、自民党選挙対策委員長、農林水産大臣などを歴任。衆院神奈川11区。当選6回。
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写真は全て代表社撮影