小泉進次郎防衛大臣は10月22日午後、初訓示(下記①)の後、新旧防衛大臣で事務引き継ぎを行った。中谷前大臣(下記②)から笑顔でエールが送られるシーンもみられた。
同日夜、小泉氏は防衛省で就任後初の記者会見に臨み、防衛省・自衛隊が直面する諸問題について覚悟を示した。
①小泉進次郎氏が第28代防衛大臣に着任 「全身全霊で職責果たす」
小泉進次郎防衛大臣は10月22日午後、初訓示(下記①)の後、新旧防衛大臣で事務引き継ぎを行った。中谷前大臣(下記②)から笑顔でエールが送られるシーンもみられた。
同日夜、小泉氏は防衛省で就任後初の記者会見に臨み、防衛省・自衛隊が直面する諸問題について覚悟を示した。
①小泉進次郎氏が第28代防衛大臣に着任 「全身全霊で職責果たす」
防衛省は10月22日午後、新旧防衛大臣による事務引き継ぎを行い、中谷前大臣と小泉新大臣が引き継ぎ書に署名。両氏は笑顔で言葉を交わし、和やかな雰囲気に包まれた。
中谷氏は「小泉さんは衆院安全保障委員長も務め、安全保障の知識も豊富。自信を持ってやっていただきたい。私は小泉純一郎内閣のとき防衛庁長官に就任し、お父さんから信念を持って堂々とやることを学んだ」と述べ、リーダーシップの発揮を託した。
中谷氏が平成13年当時、防衛庁で純一郎氏と談笑する場面の写真を示す一幕もあり、「私は43歳だった」と語ると、小泉氏は「私は44歳。ほぼ同じですね。中谷さんは防衛大学校の出身で、私の故郷・横須賀にある学校ですから、これからもご指導いただきたい」と笑顔を見せた。
小泉氏は「中谷大臣が積み上げられたものを継承し、厳しい安保環境の中でも職員、隊員と一丸となって国防にあたる」と決意を述べた。
小泉氏は同日夜、防衛省で就任後初の記者会見に臨み、防衛省・自衛隊が直面する諸問題について、「高市首相の指示に基づき、重大な使命を全身全霊で全うする」と覚悟を示した。
首相の指示
小泉氏は、首相から国家安全保障政策を一層戦略的、体系的に実施し、防衛力、生産・技術基盤、人的基盤を強化するよう求められたと述べた。
また、日米同盟の抑止力・対処力を高め、二国間・多国間の防衛協力を推進して「自由で開かれたインド太平洋」を進化させる一方で、在日米軍再編を進めつつ沖縄をはじめ地元の負担軽減を図ることなど、幅広い課題について「万全を期すよう指示を受けた」と説明した。
防衛費
防衛費は、「金額やGDP比の割合ありきではなく、防衛力の中身」と強調。防衛力を安定的に支えるため「確かな財源が不可欠」と述べ、行財政改革を最大限進めた上で、不足分の約4分の1を税制措置で補う方針を改めて示した。今後は効率化と合理化を徹底し、財源確保への理解を求める考えを示した。
産業基盤
防衛産業を「防衛力そのもの」と位置づけ、「防衛生産・技術基盤の強化は不可欠だ」と強調。「関係省庁や産業界と連携し、持続可能な防衛産業の構築を図る」と述べた。
人的基盤・募集環境
民間との人材獲得競争が激化する中で人材確保を「至上命題」と位置づけ、「『自衛官恩給制度』の創設を含め新たな検討を進める」と述べた。さらに、SNSを活用した募集広報のデジタル化を推進するとし、「高等工科学校の生徒もSNSをきっかけに入校している」として、情報発信の強化を訴えた。
南西シフト
「南西地域の防衛体制強化は喫緊の課題」と述べ、15旅団の師団への改編や補給処支処の新設を進めるとし、「多様かつ実践的な訓練を通じて抑止力を高め、力による一方的な現状変更を許さない意志を示す」と強調した。
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