航空科おなじみの水掛けで祝福
同隊に所属する黒谷3陸佐と玉田1陸尉は、航空操縦士として長年勤務し、このほど、航空無事故飛行5000時間を迎えた。
近年は、航空機数の減少により個人の飛行時間も減少している中、同じ部隊で勤務する2人の隊員が同時期に達成するのは非常に珍しく、「2名合わせて10000時間」のプレートを持って写真を撮った。この日は、黒谷3佐の航空無事故飛行達成当日で、お祝いには夫人も来駐された。
セレモニーの終わりには、航空科ではおなじみの水掛けが行われ、同僚隊員から手厚い祝福を受けた。
<編集部より>
陸上自衛隊丘珠駐屯地に所在する北部方面隊北部方面ヘリコプター隊からうれしい報告がありました。所属する2人の隊員が「航空機無事故飛行5000時間」を達成したニュースです。
防衛日報の本日(11月29日付)2面で紹介しました。同じ部隊で勤務する2人が同時期にこの数字をマークするのは、とても珍しいとのこと。だから、「快挙」といってもいいのです。改めて2人に精いっぱいの拍手を贈りたいと思います。
もっと話を聞きたくて、北方ヘリ隊広報室の佐藤1陸曹に電話でこの偉業を尋ねてみました。
その答えは、上記の「同時に2人達成」ということだけでなく、航空機数の減少に伴い、年々、飛行する回数も減っていることもあるといいます。こうした状況の中での達成です。電話の向こうから聞こえてくる佐藤1曹の言葉も少し、弾んでいるように思えました。ヘリ隊にとっても誇らしく、自慢もできることだったことでしょう。
10月25日に行われた達成を祝うセレモニーで、黒谷3陸佐と玉田1陸尉は喜びをかみしめながら、静かに感謝の気持ちを伝えている光景が寄せられた写真からも伝わりました。佐藤1曹によれば、北部方面総監から第3級賞詞を授与されたということです。2人はともに定年が近いミドル隊員。自衛官としての「仕上げ」の段階での思い出に残る栄誉です。忘れられない瞬間だったと思います。またまた、拍手を贈ります。
「2名合わせて10000時間」のプレートを掲げた写真もありました。そこはご愛嬌(きょう)ですが、ここでも喜びを抑えながら実直で真摯(しんし)な表情が見て取れました。セレモニーの終わりでは、航空科でおなじみの水掛けを受けた2人。ちょっぴり手荒く、そして手厚い同僚たちからの祝福も受けていました。いいカットでしたので新聞では、この2枚を積極的に採用させていただきました。
HPなどによれば、北方ヘリ隊は、北部方面隊の空中機動における骨幹部隊として、また、多様な事態に即応する部隊として即応態勢を保持し、緊急患者の空輸や遭難者の捜索・救助、山林火災消火などの災害派遣任務を行い、道民の安全・安心な生活に寄与しています。
今回の2人の素晴らしい結果は、地域とともに、地域を支えるこうした任務を続ける中での一つの結果かもしれませんが、それだけ多くの時間、ヘリに搭乗し、それが多くの貢献につながった証しでもあります。本日3回目の大拍手で締めてみたいと思います。
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