帯広地本ブースも開設
イベントでは、はたらく乗り物ブースに5戦車隊が装備する96式装輪装甲車、軽装甲機動車のほか、パトカー、消防車、バスなども展示され、多くの来場者が見学に訪れた。
また、帯広地本のブースも開設され、子供連れの来場者は、着せ替えコーナーで子供用戦闘服を試着するなど、募集広報活動も積極的に行われた。
鹿追駐は「イベントへの参加を通じて、より一層の自衛隊の活動への理解促進および地域との一体感の醸成を図ることができた」としている。
<編集部より>
「大人も子供も未来について考える機会」。資料などによれば、これが「こども万博」の趣旨のようです。会場にはさまざまなコーナーが開催され、子供だけでなく大人も一緒に楽しめる場として全国各地で実施されています。
その名物行事が北海道鹿追町でも行われました。防衛日報の本日(11月27日付)2面では、その「鹿追版」ともいえる「こども万博2024inとかち鹿追」に自衛隊が絶好の㏚ものである96式装輪装甲車や軽装甲機動車を携えて参加した報告を紹介しました。陸上自衛隊鹿追駐屯地の発信です。
10月26日、会場となった鹿追町民ホールには家族の歓声があふれていたことでしょう。当日の資料によれば「こども縁日」や「職業体験」のほか、吹奏楽を楽しみ、子供が大人の前で夢を語るスピーチコンテスト、そして大人も子供も楽しめる「子どもビンゴ大会」などなど、盛りだくさんです。
その中の一つが「はたらくクルマブース」でした。子供といえば、やっぱり乗り物が大好きなのです。パトカーや消防車、バスなどと一緒に自衛隊車両はひと際、異彩を放っていたと言っても過言ではありません。十勝の子供たちは目をキラキラ輝かせながら、近づいて行った光景が目に浮かびます。
その理由といえば、世の中に「はたらく車」は限りなくあります。公道を走る公共輸送機関もあれば、民間の大型トラックなどがあります。でも、自衛隊車両を「一度は見たことがある」子供はまだまだ少ないでしょう。ましてや「乗ってみたことがある」となると、さらにそのパーセンテージは低くなるというもの。それだけ、ポピュラーなはたらく車とはいえない分、こうしたイベントに参加することで圧倒的な存在感を放つのです。
初めて見た子供は、その何ともいえない迫力やフォルムに興味が100倍になります。私事ですが、小学2年時に駐屯地を初めて訪れ、迫力満点で模型でしか知らなかった分、車両を見たときの感激は今も忘れないのです。かつて、自衛隊は地域のイベントにあまり参加していなかったように思います。自分はといえば、「自衛隊車両といえば戦車」。その程度の認識だったように思います。
しかし、今は各地の行事に積極的に参加しています。認知度はどんどん増すばかりか、関心・理解へとつながる一歩にもなっているのだと思います。知らないことは知りたいし、乗ったことがなければ乗ってみたい―。そんな純粋な子供心をくすぐるのが自衛隊の車両だと思うのです。
子供向けのどのイベントでも、メインのテーマがあり、主役は別にあるのかもしれませんが、それはそれでよし。まずは、車両を見て、可能ならば乗ってみて自衛隊を知ってもらうことです。それは、鹿追駐のコメントにもあるように、「地域との一体感」にもつながるからです。
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