中谷元防衛大臣は10月7日、防衛省で米インド太平洋軍のパパロ司令官と会談し、日米の指揮・統制の向上に向け、協議を加速させていくことで一致した。9月には自衛隊と米軍の指揮・統制枠組みの向上に向けた作業部会が設置されるなど、連携強化に向けた取り組みが進められている。

 中谷氏は会談で、中国などを念頭に「力による一方的な現状変更の試みなど国際秩序に対する重大な挑戦に直面する中で、日米同盟の役割はいまだかつてなく、非常に重要だ」との認識を示した。

 また、日米の指揮・統制の向上に向けて、「日米同盟の抑止力・対処力を強化するために、パパロ氏が尽力していることについて、厚く感謝を申し上げる」と述べた。

 一方、今年5月に米インド太平洋軍司令官に就任したパパロ氏は、「日本との関係をより強固にするために指揮・統制を含めて、(連携強化を)前に進めることを心待ちにしている」と強調した。 

 パパロ氏は同日午後には、吉田統合幕僚長とも会談した。

 自衛隊と米軍の指揮・統制の在り方を巡っては9月19日、作業部会の初会合が開かれた。令和6年度末に陸海空自衛隊を一元指揮する「統合作戦司令部」が発足するのに合わせ、米側は在日米軍を再編し、部隊運用に権限を持つ「統合軍司令部」を新設する見込み。今後、作業部会を定期的に開催し、連携の具体策について協議を進めていく。


This article is a sponsored article by
''.