陸上自衛隊最大の航空輸送能力を誇る木更津駐(司令・廣瀬陸将補)は10月5日、創立56周年記念行事「第50回木更津航空祭」を開催した。小雨が降る中、会場には多くの家族連れや航空ファンが訪れ、展示された1ヘリコプター団の輸送機V22オスプレイや、実戦さながらの迫力のある訓練に見入っていた。
オープニングセレモニーの冒頭、1ヘリコプター団長で木更津駐司令の廣瀬将補が、厳しい安全保障環境について述べた上で、「海をまたぐ南西地域への対応には、陸上航空戦力が極めて重要だ」と強調した。続いて、来賓を代表して浜田靖一元防衛大臣があいさつし、「全ての隊員が胸を張って活動できるのも、皆さんのご理解があってこそ。これからも自衛隊を応援してもらいたい」と呼び掛けた。
セレモニーではこのほか、陸自高等工科学校ドリル部の演技や木更津駐の隊員によるらっぱ演奏などが披露された。
1ヘリコプター団所属の各種ヘリが参加する訓練展示では、敵部隊に占拠された離島を奪還するとの想定で実施。空からさっそうと偵察ヘリOH1が空から地上を偵察。
その後、CH47で輸送されたバイク部隊や高機動車が地上へ展開するなど実戦さながらの動きを見せた。V22オスプレイが地上部隊を輸送したほか、多用途ヘリUH60JAからのリペリング降下なども実施し、会場を沸かせた。
駐屯地内の滑走路や周辺には、V22オスプレイや多用途ヘリUH2なども展示され、来場者は写真を撮影するなど、普段は見ることのない自衛隊のヘリに興味津々だった。