<北海道>陸自苗穂分屯地(司令・金子1陸佐)は9月22日、分屯地で「苗穂分屯地創設72周年・苗穂支処創立67周年記念行事」を開催した。
 
札幌地本北部地区隊のブースも

 式辞で金子分屯地司令は、札幌市東区の地域、関係企業の支援・協力に対して感謝を述べるとともに、苗穂分屯地が72周年を迎えるにあたり、「国防の中核を担う隊員である自覚を新たにし、入隊時に『わが国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託に応える』と宣誓した初心に今一度立ち返り、分屯地の全ての活動が国の防衛に直結し、その責任を果たしていく」と誓った。

 また、装備品試乗やストラックアウトなどのイベントは子供たちに大人気で、札幌地本北部地区隊のブースでも、制服の試着コーナーなどがにぎわいを見せていた。

画像: ストラックアウト

ストラックアウト

画像: 装備品試乗

装備品試乗

画像: 札幌地方協力本部 北部地区隊ブース

札幌地方協力本部 北部地区隊ブース

画像: 油圧ショベル遠隔操作

油圧ショベル遠隔操作

 11音楽隊の演奏では、多くの来場者が感嘆の声をあげていた。

画像: 11音楽隊による演奏

11音楽隊による演奏

 苗穂分屯地は「今回の行事開催により、地域および企業の信頼感を醸成することができた」としている。


◆関連リンク
陸上自衛隊 苗穂分屯地
https://www.mod.go.jp/gsdf/nae/nadep/organization/naebo/naebo.html

<編集部より>

 前線で立ち向かう部隊がいれば、その現場に無理なく進めるよう、道路や橋、陣地などの施設関係をきっちりと行う施設部隊がいます。自衛隊が一つのチームとしてその力を発揮する上でさまざまな職種がかかわることは言うまでもありません。

 それだけではありません。もう一つ、補給任務などの重要なポジションにいるのが、陸上自衛隊島松駐屯地苗穂分屯地です。防衛日報の本日(10月4日付)2面では、苗穂分屯地と北海道補給処苗穂支処の節目の創立記念行事を紹介しました。

 分屯地には施設器材(油圧ショベル・ドーザなど)の整備や各種部品などの補給を行う苗穂支処が主力として所在している関係もあり、この日は分屯地が72周年、支処が67周年を迎え、装備品の試乗やストラックなどのイベントなどのほか、札幌地本北部地区隊もブースを出すなど、地域にアピールするとともに、決意を新たにしていました。

 HPなどによれば、苗穂支処は、北部方面隊の施設器材の出納、保管、補給、整備、技術検査の実施や施設車両の自動車番号に関する事務・保安検査の実施に関することなどを業務としています。

 冒頭の「oneチーム」の理屈からすれば、施設部隊のさらに「後方支援」にあたる立場ともいえ、ある意味、第一線で活動する部隊を支える上で「最後の砦(とりで)」と言える位置にあるのだと思います。どこが欠けても、どこが足りなくても、どこに支障が出てもチームとしての機能を発揮することは困難になりかねません。

 分屯地は、苗穂連合町内会が実施する「レインボーサマーフェスティバル」で、会場設営やお祭り支援を行っています。この日のように創立記念行事では分屯地を一般開放し、一般体験試乗・装備品展示などの催しが楽しめるように努めています。分屯地周辺のごみ拾いや苗穂連合町内会が実施する「ふれあい餅つき大会」を支援し、「力自慢」をアピールしています。

 また、苗穂支処では職業体験を通して、支処で行っている仕事を見学できるイベントも実施しているようです。地域とのコミュニケーションづくりは、分屯地、支処の存在意義、自衛隊への理解に大きくつながります。イベントへのさまざまな協力が証明しているのだと思います。

 この日、金子分屯地司令は「分屯地の全ての活動が国の防衛に直結し、その責任を果たしていく」と誓いました。前線から後方へ、さらに後方へ。すべての部隊がつながり、それぞれの任務が重なり合って一つのチームが結成され、それが防衛につながる―。分屯地が果たす役割を改めて強調しているような決意の表れと感じました。

他記事は防衛日報PDF版をご覧ください。

→防衛日報10月4日付PDF


This article is a sponsored article by
''.