日豪2プラス2では、両国がさらなる連携強化を図ることで一致(提供・防衛省)

 防衛省は9月5日(日本時間)、日豪両政府がオーストラリア・メルボルンで「外務・防衛閣僚会合(2プラス2)」を開催したと発表した。

 軍事活動を活発化させる中国に対抗するために、自衛隊と豪州軍の共同訓練の拡大や指揮統制の連携など安全保障・防衛協力を一層進展させることを盛り込んだ共同声明を発表した。日本はオーストラリアを同盟国の米国に次ぐ「準同盟国」と位置付け、さらなる連携強化を図る。

 2プラス2には、日本側から上川陽子外務大臣と木原稔防衛大臣、豪州側からはウォン外務大臣とマールズ副首の相兼国防大臣が出席した。

 共同声明では、日本のスンタド・オフ防衛能力を活用した反撃能力(敵基地攻撃能力)と豪州の長距離打撃力の協力を推進することを確認。さらに、米海兵隊と豪軍による共同訓練に陸上自衛隊の離島奪還部隊「水陸機動団」の参加も示唆した。

 日米豪3カ国がそれぞれ保有するF35ステルス戦闘機の相互展開をさらに進めることも確認した。また、自衛隊の「統合作戦司令部」の設立を踏まえ、統合幕僚監部の連絡員を豪州の統合作戦本部へ派遣することも決めた。

 このほか、中国に対抗するために、米豪に加え、インドやフィリピン、韓国などの多国間で防衛協力を構築する方針も打ち出した。

 日豪の間では、2023年8月に自衛隊と豪軍の往来手続きを簡素にする「円滑化協定(RAA)」が発効。昨年の日米共同指揮所演習「ヤマサクラ」や今年の同演習「キーン・エッジ」にはオーストラリア軍が初参加するなど連携を深めている。


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