防衛省は米国製巡航ミサイル「トマホーク」の発射機能を海上自衛隊のイージス艦「ちょうかい」から付加する方針を固めた。齋藤海上幕僚長が9月3日の会見で明らかにした。改修費として令和7年度予算概算要求に18億円を計上。「国家安全保障戦略」で保有を決めた反撃能力(敵基地攻撃能力)を備える初のイージス艦となる。
「ちょうかい」は佐世保基地(長崎県)配備で、7年度末に改修が終了する見込み。同省はトマホークを当初の予定より1年前倒しして、同年度中に取得する。
齋藤氏は「ちょうかい」からトマホークを付加する理由について、「同艦の定期整備のタイミングに合わせて付帯工事をすることが効率的であると判断した」と述べた。具体的な運用のめどに関しては明言を避けたが、「効率的に運用するには、米海軍との連携が必要となる」とも語った。
防衛省は横須賀(神奈川県)、舞鶴(京都府)、佐世保各基地に配備されているイージス艦計8隻すべてを順次、改修する考えだ。
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