「スペース・パワーの時代」

 令和5年度航空観閲式が11月11日、航空自衛隊入間基地(埼玉県狭山市など)で行われた。前回の令和2年同様、飛行展示はなく地上展示機や部隊視察を主に実施し、空自約830人が参加した。自衛隊最高指揮官である岸田文雄首相も出席し、空自の「航空宇宙自衛隊」への名称変更を令和9年度までに行うと表明した。政府は昨年末策定の「国家防衛戦略」などに改称方針を記していたが、時期は明示していなかった。

画像1: 令和9年度までに「航空宇宙自衛隊」へ|航空観閲式

 当日の観閲式は、強風の影響を鑑み格納庫で行われ、岸田首相、木原稔防衛大臣のほか、吉田統幕長、内倉空幕長をはじめ自衛隊幹部らも出席した。冒頭の国歌斉唱は、空自航空中央音楽隊所属の森田空曹が務めた。

画像2: 令和9年度までに「航空宇宙自衛隊」へ|航空観閲式

 岸田首相は訓示で、航空宇宙自衛隊に触れ、「大空は宇宙にもつながっている。情報収集、監視、通信など、宇宙空間の利用は戦略的に極めて重要であり、21世紀はスペース・パワーの時代になりつつある」と訴えた。その上で、「令和9年度までに航空自衛隊を航空宇宙自衛隊とする」と説明した。

画像3: 令和9年度までに「航空宇宙自衛隊」へ|航空観閲式

 自衛隊機によるイスラエルからの邦人らの輸送について、「隊員たちはプロフェッショナルな仕事で、国民の期待に応えてくれた。諸君の働きを賞したい」と高く評価した。

画像4: 令和9年度までに「航空宇宙自衛隊」へ|航空観閲式

 地上展示機は、多用途支援機U4や救難捜索機U125、飛行点検機U680A、C1輸送機、国産の飛行点検機YS11、T4練習機、大型輸送ヘリコプターCH47Jなどが並んだ。式典後の部隊視察で岸田首相らは、地対空誘導弾ペトリオット、C2輸送機とF15戦闘機、F2戦闘機を順に視察した。

画像5: 令和9年度までに「航空宇宙自衛隊」へ|航空観閲式
画像6: 令和9年度までに「航空宇宙自衛隊」へ|航空観閲式
画像7: 令和9年度までに「航空宇宙自衛隊」へ|航空観閲式
画像8: 令和9年度までに「航空宇宙自衛隊」へ|航空観閲式

 自衛隊の観閲式は陸海空3自衛隊が毎年持ち回りでの開催で、自衛隊に対する理解を深めてもらうのが目的。今回は空自が実施した。

撮影はすべて防衛日報社

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→防衛日報11月17日付PDF


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