木原稔防衛大臣は11月7日、防衛省内で英国のシャップス国防大臣と会談した。挑発行動を繰り返す中国を念頭に日英の安全保障協力の強化を確認した。10月発効の「円滑化協定(RAA)」で自衛隊と英軍の往来手続きが緩和されたことを受け、共同訓練の実施を申し合わせた。
同会談は、日英両政府が同日に開催した外務・防衛担当閣僚会議(2プラス2)に先だって開催された。
会談で木原氏は2025年に計画されている英空母打撃群のインド太平洋地域への派遣について「地域への関与を一層強化する英国の意思と能力を示すものだ」と歓迎した。
英国のシャップス国防大臣は「日英RAAの活用を通じて、自衛隊と英軍との連携や相互運用性の向上を図っていく」と強調した。今月15日には日本国内でRAAを初適用した陸上自衛隊と英陸軍の共同訓練「ヴィジラント・アイルズ23」を実施する。
このほか、日英イタリアのカ国で国際共同開発する次期戦闘機について両氏は2035年までに開発することを改めて確認した。
同日に開催された日英2プラス2はテレビ会議形式だった2021年2月以来5回目。日本から上川陽子外務大臣と木原稔防衛大臣、英国からクレバリー外務大臣とシャップス国防大臣が出席。岸田文雄首相と英国のスナク首相が5月の首脳会談で発表した「日英広島アコード」を踏まえ、外交・安保協力の強化を打ち出した。
撮影はすべて防衛日報社